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グーグルは歌詞を不正に流用したとして音楽歌詞サイトの「ジーニアス」から5000万ドル(約54億円)の損害賠償を求める訴訟を起こされたことが明らかになっている。

リスナーやアーティストが楽曲の歌詞を提供しているクラウドソーシング・サイトとして知られるジーニアスはグーグルに対して「ジーニアスのサイトにあるコンテンツを不正に流用」し、「(グーグルの)金銭的な利益のために利用してジーニアスに財政的な損害」を与えていると主張している。

これはグーグルと、グーグルの検索に歌詞を提供している歌詞検索サイト「リリックファインド」が今年6月、歌詞を不正に使用しているとしてジーニアスから批判されたことに続くものとなっている。

ジーニアスは今回の訴訟で「損害賠償」として少なくとも5000万ドルの支払いを求めているほか、「(グーグルの)非倫理的で不公平な反競争的行為」を終わらせることを目指しているとしている。

今年6月にジーニアスは歌詞を保護するためにデータに電子ウォーターマークを忍ばせていたとして、グーグルが提供していた歌詞に彼らが忍ばせていた電子ウォーターマークを発見したと主張している。

この電子ウォーターマークはすべての楽曲の同じ場所に垂直と斜めの一重引用符を歌詞に忍ばせていたもので、これをモールス信号に変換すると「red handed(現行犯)」というスペルになるという。

「この2年にわたって我々は彼らがジーニアスから盗んだコピーを表示しているという明白な証拠をグーグルに何度も提示してきました」とジーニアスで最高戦略責任者を務めるベン・クロスは米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に語っている。

グーグルは以前、リリックファインドと共にこの問題の解消に取り組んでいくと宣誓しており、グーグルは行いを改めるとしていた一方で、今も「ジーニアスのウェブサイトからコンテンツを不正流用して搾取し続けている」とジーニアスは新たな訴状の中で主張している。

ジーニアスはグーグルについて「不正流用を隠そうとしている」とも主張している。

「我々はジーニアスから歌詞を流用してなどいません」とリリックファインドで最高経営責任者を務めるダリル・バランタインは米『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に寄せた新たな声明で述べている。

「我々は今年の6月以降、ジーニアスと一切の関わりを持っておらず、事実として訴状が送られてきたこともありませんでした」とダリル・バランタインは「ピッチフォーク」に寄せた声明で述べている。「我々がオンラインで読んでいるものから判断するに、あまりに軽薄でメリットのないものだと言えるでしょう」

グーグルは現時点で反応を示していない。

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