レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークはドナルド・トランプ大統領のような人々を生み出され続けてしまう理由を知りたいと語っている。
新たなインタヴューでトム・ヨークはエドワード・ノートンと対談を行っており、エドワード・ノートンが監督・脚本・製作・主演を務めた来たる映画『マザーレス・ブルックリン』や、自身が同作に提供した楽曲“Daily Battles”について語っている。
インタヴューの中でトム・ヨークとエドワード・ノートンは20世紀にニューヨークの都市開発を進めて「マスター・ビルダー」という異名をとった建築家/政治家のロバート・モーゼスにインスピレーションを得た映画のキャラクターであるモーゼズ・ランドルフについて話し合っている。
モーゼズ・ランドルフは「サタデー・ナイト・ライヴ」 でしばしばドナルド・トランプ大統領のモノマネをしているアレック・ボールドウィンによって演じられており、モーゼズ・ランドルフとドナルド・トランプを比較する声もあるなか、トム・ヨークとエドワード・ノートンは両者の類似点について語っている。
「僕は2012年に脚本を書き終えたんだ。まだあの狂った道化師がゲーム番組の司会者だった時にね」とエドワート・ノートンは『ガーディアン』紙に語っている。「当時は誰も彼に注目なんてしていなかった。ただ、あからさまに、その後で反響が増えていくことになったわけでさ。そういうわけで、いくつかの道筋や方向性はあるわけだよね。あくまで、ある程度は、だけどね」
トム・ヨークは深い溜め息をした上で次のように応じている。「いずれにせよ、トランプはもう少ししたらいなくなって、歴史になるわけだけどさ。本当の問題は、どうしてトランプのような人々が生み出され続けてしまうのかということなんだ」
「もう少し踏み込むとさ」とエドワート・ノートンは続けている。「本当に危険な人々というのは目に見えないものなんだ。トランプは誰か他の人物の操り人形なわけでさ。本当に注意しなければいけないのは影に潜んでいる人々なんだ」
トム・ヨークはエドワート・ノートンの発言を受け、イギリスのEU離脱に向けた政策を進める上で大きな役割を果たしたアメリカのコンピューター科学者であるロバート・マーサーの名前を挙げた一方で、エドワード・ノートンは自由至上主義者の保守派たちによる政治献金のネットワークを築き上げたことで知られる大富豪の実業家であるコーク兄弟の名前を上げている。
同じインタヴューの中で、エドワート・ノートンはトム・ヨークが『マザーレス・ブルックリン』に参加するに至った経緯についても語っている。
エドワート・ノートンは映画の撮影を始める上で自身の演じるライオネル・エスログにテーマ曲が必要だと考えたとして、ビリー・ホリデイの“Strange Fruit”が頭に浮かんだと語っている。「最も悲しげな曲の1つでありながら、政治的でもあり、暗い時代に生きることについての曲になっているわけでね。それで、僕はこう思ったんだよ。『ほら、トムこそが僕のビリー・ホリデイだ』ってね」
「褒め言葉として受け取っておくよ」とトム・ヨークは語っている。「“Strange Fruit”は僕にとって究極の楽曲だからね」
一方、トム・ヨークは先日、インタヴューで元パートナーの死について改めて触れている。
『ニューヨーク・タイムズ』紙のインタヴューでトム・ヨークは、2016年に元パートナーのレイチェル・オーウェンがガンのために48歳で亡くなったことを受けて直面した苦悩について語っている。2015年に別れたトム・ヨークとレイチェル・オーウェンだが、23年にわたってパートナーとして過ごし、2人の子どもをもうけている。
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