数々のアーティストのマネージャーを務めるスクーター・ブラウンは自身がテイラー・スウィフトの前レーベルを買収したことをめぐって彼女と騒動になっていることについて公の場で初めて言及している。
スクーター・ブラウンによるイサカ・ホールディングスは今年6月、スコット・ボーチェッタによるビッグ・マシーン・レーベル・グループを3億ドル(約324億円)で購入したことを発表している。ビッグ・マシーン・レーベル・グループはテイラー・スウィフトのデビュー・アルバムから2017年発表の『レピュテーション』までの権利を保有している。
テイラー・スウィフトは当時、前レーベルをジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデらのマネージャーを務めるスクーター・ブラウンに買収されたことを受けて遺憾の意を表明しており、彼からは「巧みに操られた執拗ないじめ」を長年受けてきたと批判していた。
先日、テイラー・スウィフトは予定されているアメリカン・ミュージック・アウォーズの授賞式でのパフォーマンスや、ネットフリックスで制作が進んでいたというドキュメンタリーで過去の音源を使用することをスクーター・ブラウンとスコット・ボーチェッタによって阻止されたと主張していたものの、その後、過去の楽曲を演奏することについては前レーベルから許可が出されている。
テイラー・スウィフトとの騒動についてこれまでほとんど公の場で言及してこなかったスクーター・ブラウンだが、『ヴァラエティ』誌によれば、彼は現地時間11月21日に出席したエンタテインメント業界のカンファレンスで一連の騒動について口を開いたという。
「僕は半年間、このことについて話してこなかったんだ。一度たりともね」とスクーター・ブラウンは語っている。「このことについては声明も発表してこなかった。様々なことが言われているし、多くの意見が飛び交っているけど、代表者同士で話す機会は一度もなかったんだ。とても混乱しているよ」
「ここで詳細について話すことはしないけどさ」と彼は続けている。「それは僕のやり方ではないからね。僕らはよくない領域の存在する時代に暮らしているんだと思う。ソーシャル・メディアこそが意見を交わすのにふさわしい場所だと考え、きちんとした会話を持とうとしない人たちがいるんだ。僕はそういうことをしている政治家が嫌いだし、そういうことをしている人たちは誰であれ嫌いだ。そのせいで僕がこれからも悪者でいなければいけないのだとしたら、僕は悪者であり続けるよ。自分から参加するつもりはないね」
スクーター・ブラウンは次のように語っている。「人にはきちんとしたコミュニケーションが必要だし、コミュニケーションさえあれば、物事は解決すると思うんだ。多くの場合においては、コミュニケーションを取れていないことが問題になっているんだと思う。誰しもが根底はいい人なんだということを僕は信じているからね。世の中には本当にたくさんの問題があるけど、閉ざされた空間の中できちんと議論できれば、簡単に解決できるんじゃないかと思うんだ。僕がこの6ヶ月の間、望んでいたのはそういうことなんだ」
「難しい状況になってしまっているよ。どうにかするのは簡単だけど、殺害の脅迫を受けたり、オフィスに電話がかかってきたり、スタッフたちが脅迫されたりしているわけでさ、もう手に負えないよ。きちんと会って話をするべきなんだ。僕らの業界はこんなことのためにあるんじゃないんだからね」
「どこでこんなことになってしまったのかは分からないけど、問題を解決するよりもポリティカル・コレクトネスのほうが重要な世の中になっているわけでさ」と彼は続けている。「叫んでいるだけではどうにもならないんだよ。お互いに敬意を示して、会話を持つことでしか成り立たないんだ」
テイラー・スウィフトについてはショーン・メンデスのヴァースを加えた“Lover”の新たなリミックス音源が公開されているほか、映画『キャッツ』のためにアンドリュー・ロイド・ウェバーと共に制作した“Beautiful Ghosts”の音源が公開されている。
“Beautiful Ghosts”の音源はこちらから。
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