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ザ・スペシャルズのベーシストであるホレス・パンターはリリースから40年近く経った今もバンドの象徴的な楽曲が今日的な意味を持っているのは「恐ろしい」ことだと語っている。

ホレス・パンターは1980年代における都市の荒廃を批判した“Ghost Town”のようなバンドの過去のプロテスト・ソングが2019年の現在も予期せず重要な楽曲になっているとして次のように語っている。

「恐ろしいね。60代に突入した集団が40年前と同じくらい今日的な意味を持っているなんて、とても恐ろしいことだよ。普通じゃないと思うよ」と彼は『NME』に語っている。

「とんでもないことだよ。議席を獲得しようと躍起になって、あらゆる政党が仰々しいことをやっているわけでさ。僕も60代の半ばに差し掛かって、積み重ねてきた経験から観察できるようになったわけだけど、これはすさまじく恐ろしい状況だよ」

ホレス・パンターによるコメントは、現地時間12月12日に行われる来たるイギリス下院の総選挙を前に、各政党がそれぞれの政策を掲げ始めていることを受けてのものになっている。

与党である保守党が行っている緊縮財政政策にはこれまでに多くの批判の声が寄せられており、ザ・スペシャルズがかつて1980年代に批判していたマーガレット・サッチャー政権の時代と似たような状況が起きている。

ホレス・パンターは楽曲が今も人々に聴かれ続けていることについて次のように語っている。「僕は正義ではないものというのはタイムレスなものだと常に言ってきたからね。けど、この曲は素晴らしい曲でもあって、政治的な曲としてはナンバー・ワンを取った唯一の楽曲なんだ。1981年にライヴで初めて演奏した時も奇妙だったけど、2019年になってもなお今日的な意味を持っていることも奇妙だね」

一方、ザ・スペシャルズは2019年にバンドが行った全公演のステージに掲げられていたプラカードがオークションに出品されることが発表されている。プラカードはホレス・パンターとバンドの結成メンバーであるテリー・ホールによって作成されたもので、オークションの収益は共にメンタル・ヘルスの支援団体である「トニック」や「カーム」、ホームレスの支援団体である「シェルター」、「セーブ・ザ・チルドレン」といったチャリティ団体に寄付されることが明らかになっている。

これらのプラカードが掲げられていた一連の公演は、コヴェントリー出身のザ・スペシャルズが37年ぶりとなる最新作『アンコール』を引っ提げて行ったものとなっている。ザ・スペシャルズが今年2月にリリースした本作は全英アルバム・チャートで首位を獲得している。

ホレス・パンターはオークションについて次のように述べている。「僕らは一般的なロックンロール・スターのようにはなりたくなかったんだ。今はプロテストの時代だからって、テリーがプラカードのアイディアを提案してきたんだよ。だって、実際そうだからね」

「僕も全面的に協力して、共に頭を捻りながら18のスローガンを思いついたんだ。立ち上がることを呼びかけるリアルなプラカードを作ることができたんだよ。いいものができたと思ったし、人々も写真に収めてくれた。プラカードはどんどん大きな存在になっていったんだよ」

オークションに出品されるプラカードは以下のサイトから見ることができる。

https://umusic.app.box.com/s/fpu0kmbam7n0kayvg384ltkdz2qbwfsw

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