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ザ・1975のフロントマンであるマット・ヒーリーは「Beats1」のゼイン・ロウの番組に出演して、ニュー・シングル“Frail State Of Mind”について語っている。

インタヴューの中でマット・ヒーリーは来たるニュー・アルバム『ノーツ・オン・ア・ コンディショナル・フォーム(原題)』についてや「刺激を受けた」グレタ・トゥーンベリとの対面についても語っている。

『NME』では「私たちが置かれている現状にリアリティをもって訴えかけてくる楽曲」と評している“Frail State Of Mind”について、マット・ヒーリーは何もかもが「大きく」なり始めた時にバンドとして抱えていた「弱さ」に影響を受けたとした上で、同曲は「不安」についての楽曲だと語っている。

マット・ヒーリーは次のように語っている。「この曲は(最新作である)『ネット上の人間関係についての簡単な調査』をリリースした当時の状況を完璧に表していると言えるんじゃないかな……何もかもが大きくなり始めたと思うようになった頃でね…….クリエイターとして、俺たちは常にスターになることを目指していたわけだけどさ。そういう側面がありながらも、俺たちは少し世界との扉を閉ざして、次のアルバムに取り組んでいたんだ」

「俺たちの中に弱さがあったと思うんだ。恐れみたいなものを感じていたんだよ。そういうわけで、“Frail State of Mind”という曲は不安についての楽曲だよ。物憂げな曲なんだ」

彼は次のように続けている。「多幸感にUKガラージを混ぜ合わせたという感じかな。真の悲しみから、真の多幸感に移り変わっていくようなものになっている。改めて言うけど、このアルバムは俺たちが若かった頃に立ち返ったような作品になっているんだ……俺やジョージ(・ダニエル、ドラマー)が17歳や18歳だった時のことを振り返ってみたんだよ。そうした雰囲気が漂うものになっていて、個人的にはすごく楽しめているよ」

マット・ヒーリーは続けて待望のニュー・アルバムや次なるシングル“Me and You Together Song”について語っている。

新作についてまだ「完成していない」ことを明かした後で、マット・ヒーリーはこれまでにリリースしてきた楽曲が来たるニュー・アルバムの雰囲気を表しているとは必ずしも言えないと語っている。

「そういうわけで、“Frail State of Mind”がリリースされるわけだけど、次にリリースする曲も決めたところなんだ。個人的には参っているんだけどさ。俺としては『止めてくれよ、みんなには理解してもらえないからさ』っていう感じなんだ……曲を出して、『ねえ、アルバムはこんな感じだよ』って言えるようなものではないんだよ。というのも、まだ完成していないんだ。半分はできているんだけど、まだとっ散らかっているという感じでね。次の曲は完全に違ったサウンドになっているよ」

“Me and You Together Song”について、マット・ヒーリーは次のように語っている。「すごく愛らしい曲なんだ。もちろん悲しい曲ではあるんだけど、とても愛らしいものになっている。俺は映画の脚本にも取り掛かり始めていて、そのために書いた曲なんだ。この曲を作ったという以外、何もやっていないんだけどね。けど、今はすごく気分が高まっているよ。好きな曲を集めて、それをリリースすることができるんだからさ」

続けて、グレタ・トゥーンベリとの対面や彼女との作業については次のように語っている。「彼女と会えたことは誇りだよ。彼女のような崇高な人と携われたことを誇りに思っている。最高にクールだよ」

彼は次のように続けている。「彼女と会ったことで、俺の中に希望が生まれたんだ。人生にはシーシュポスの神話のような果てしないように感じることもあるし、それって妙にも思えてくるんだけどさ。でも、あの出来事は俺に希望をもたらしてくれたと思うし、本当に幸運に思っているよ。というのも、俺はかなり肉欲的な人間なんだ。薬物だったり、これまでに言及してきた多くのことにおいて問題を抱えている。けど、俺は肉体としての感覚に突き動かされている部分が多分にあって、音楽が俺を前に進めてくれるんだ」

「そういう瞬間はこれからも毎日訪れるはずだし、音楽を作りながら『そうだ。こういうことなんだ』って言えるような瞬間が訪れることを願っている。それだけでも十分に意味のあることだからね」

『NME』は“Frail State Of Mind”について次のように評している。「ザ・1975がリリースした最新シングルには、マット・ヒーリーが銃規制や『都市に住む若者』でいることについて歌った前作『ネット上の人間関係についての簡単な調査』収録の政治的な楽曲“I Like America & America Likes Me”と類似しているところがある。大規模な都市という環境下で若者として生きることには、それがUKであれ外国であれ、ある程度の恐怖を孕んでいる。銃で撃たれることや刺されることへの恐怖、強盗や暴行への恐怖だ」

「マット・ヒーリーがなぜ“Frail State Of Mind”で歌われているような感情を抱いているのか、もしくはなぜ『時々こうなってしまう』のかは定かでないが、夜中の外出を妨げ、精神を崩壊させてしまうものがあるのだとすれば、それは不安や恐怖心である。ザ・1975はまたもや、私たちが置かれている現状にリアリティをもって訴えかけてくる楽曲を生み出したのである」

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