クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズことエロイーズ・ルティシエはLGBTQに向けた“You Need To Calm Down”についてテイラー・スウィフトを批判している。
エロイーズ・ルティシエは『コスモポリタン』誌によるインタヴューに応じて、「クィア・アイ」の主要キャストであるファブ5を初めとした著名な同性愛者たちが数多く出演している“You Need To Calm Down”のミュージック・ビデオに苦言を呈している。
「いろんな思いがあったわ」とエロイーズ・ルティシエはこのミュージック・ビデオについて語っている。「心のどこかでは、若いゲイの男性たちがテイラー・スウィフトのミュージック・ビデオを観て、安らぎを感じられるのかもしれないと思った部分もあった。でも(音楽業界でキャリアをスタートさせてからの)5年間を通じて、クィアであることが素敵なアクセサリーとして艶出しのために使われているということが分かったの。クィアの美学が物を売るために使われていると言えるのよ。メインストリームがそうした生き様を必要としているのは、それが鮮やかなものだからよ。でも、私としてはクィアの美学の核心というのは売られるものでないと思っている」
彼女は次のように続けている。「セカンド・アルバムで自分の名前をクリスティーヌからクリスに変えた時に、一部の人たちから、『クールなマーケティング戦略だね』っていうことを言われたの。それにはすごく傷ついた。私は5年も(人生を生きやすいものにするために男性器が欲しいと歌う自身の初期の楽曲である)“iT”を歌ってきたわけでね。私にとってそれがマーケティングの一環だったことは一度もない。私がやってきたのは、見知らぬ場所に飛び込んで、声高に訴えるということだから」
『NME』は“You Need To Calm Down”のミュージック・ビデオについて次のように評している。「無造作な髪型に、欠けた歯、そして誤ったスペルで綴られたプラカード(『ホマセクアルティは罪だ!』とプラカードの一つには記されている)。同性愛を憎む人々を典型的な田舎者として描くテイラー・スウィフトのキャスティングは的外れ感が否めない。(同性愛嫌悪を掲げる)ウエストボロ・バプティスト教会に集まる古典的な抗議者たちは例外かもしれないが、大抵の同性愛嫌悪者たちはこのような見た目ではない。ここ数ヶ月にわたって改めて思い知らされてきたように、同性愛嫌悪者を見た目で判断することなど不可能なのだ(ただし、そのおかげで彼らを避けることは遥かに容易になっていることは確かである)」
先日、クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズはBBCラジオ1の番組「ライヴ・ラウンジ」でチャーリーXCXと共演して、ザ・1975の“TOOTIMETOOTIMETOOTIME”のカヴァーを披露している。
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