Abbie Shipperley

Photo: Abbie Shipperley

タイラー・ザ・クリエイターはサウス・アラバマ大学に通う学生の一人が彼の歌詞をキャンパス構内に書いたとして、テロの脅威に陥れた容疑で逮捕されたことが明らかになっている。

刑事告訴状によれば、現在21歳のジャック・アーロン・クリステンセンは大学の図書館内にある「白いフリップ・ボード」にタイラー・ザ・クリエイターの2011年の楽曲“Radicals”の歌詞である「人々を殺して、くだらないものを燃やす。学校なんかクソ食らえだ。サタンの666に敬礼を。悪魔を称えるんだ(kill people, burn shit, fuck school, hail satan 666, praise the devil)」というフレーズを書いたという。

「ピッチフォーク」によれば、当該の一件は現地時間9月11日近辺に起きたとのことで、ジャック・アーロン・クリステンセンは同日に逮捕されている。

タイラー・ザ・クリエイターの歌詞が法律的な問題の対象になるのは今回が初めてではなく、2012年には彼が所属するッド・フューチャーの歌詞が問題視され、オッド・フューチャーはニュージーランドでの公演が中止となっている。

また、オッド・フューチャーはその2年後、ニュージーランドの入国当局から「公の秩序を乱す可能性」があるとして、エミネムがキュレーションを手掛けたラプチャー・フェスティバルへの出演を控えていた同国への入国が禁止されている。

タイラー・ザ・クリエイターは2015年にUKでも3年から5年にわたる入国禁止を言い渡されており、タイラー・ザ・クリエイターのマネージャーのもとに当時内務大臣を務めていたテリーザ・メイから送られてきた手紙には、タイラー・ザ・クリエイターが『バスタード』や『ゴブリン』のアルバムで書いていた歌詞について、「同性愛についての侵害や偏見を助長」し、「テロ的な行動を引き起こさせる視点での憎しみを造成する」ものだと記されていたという。

タイラー・ザ・クリエイターは現地時間9月16日に、イギリスへの入国を禁止されて以来となる公演をロンドンのO2アカデミーで行っている。タイラー・ザ・クリエイターはこの日、自身の同国への入国を禁止したテリーザ・メイについて「俺を出禁にしたビッチ」と批判した上で次のように続けている。「俺はそれを乗り越えたんだ」

タイラー・ザ・クリエイターは公演の終盤に観客に次のように語りかけている。「自分の発言を取り消すつもりは一切ない。絶対に謝ることもないよ。クソ食らえだ。戻ってこられて本当に嬉しいよ」

タイラー・ザ・クリエイターは現地時間9月16日に最新作『イゴール』に収録されている“A Boy Is A Gun”のミュージック・ビデオが公開されている。『NME』は4つ星をつけたレヴューの中で『イゴール』について次のように評している。「洗練されてエヴァーグリーンなアルバムである『イゴール』は、携帯やテレビを切って全神経を捧げるだけの価値のあるアルバムだ」

“A Boy Is A Gun”のミュージック・ビデオはこちらから。

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