スリップノットのフロントマンであるコリィ・テイラーはバンドのパーカッショニストだったクリス・フェーンの脱退がバンドの創作活動に与えた影響について語っている。
クリス・フェーンは今年3月、バンドに訴訟を起こした上でスリップノットを脱退して、バンドには彼の代役としてファンの間で「トルティーヤ ・マン」という愛称で呼ばれている正体の明かされていない新メンバーが加入している。スリップノットは20年以上におよぶキャリアの中で、他にもベーシストであるポール・グレイの死やドラマーのジョーイ・ジョーディソンの脱退などを経験している。
コリィ・テイラーは今回、『ヴァルチャー』誌とのインタヴューに応じて2019年におけるメンバー同士の関係性について次のように語っている。「ビジメス面における素晴らしいところは、俺たちがアイオワ州出身だというところでね。うまくいっている理由はそこにあると思う。仕事をして、お金をもらうっていう、ただそれだけなんだけどさ。マーチャンダイズ(の収益)も平等に分配するし、ライヴも平等に分配している。俺たちはあらゆることを平等にやっているんだよ。全員で同じところを目指しているわけでさ。そういうことだね」
「互いのことは常に気にかけているよ。歳を取ったとはいえ、楽曲制作や音楽活動を続けている理由は今も変わらないんだ。それが(バンドが続いている)理由の一つだろうね。活動を続ける理由がどこかで変わりでもしていたら、ここまで続くことはなかったと思う。もちろん、バンド全員のことを俺が代弁できるわけではないけど、俺たちは歳を重ねた今もここにいて、できる限り最高の音楽を作ろうとしている。そういうわけで、俺たちは互いのことを気にかけているんだよ」
続けて、コリィ・テイラーは8月9日にリリースされた最新作『ウィ・アー・ノット・ユア・カインド』を筆頭に、メンバーの変遷がバンドの音楽にいかに影響を与えたかについて語っている。
「野球チームのメンバーを入れ替えているのとは違うわけでさ」とコリィ・テイラーは語っている。「言うまでもなく、ポール(・グレイ/ベーシスト)を失った時には誰かを代わりに入れる必要があった。ジョーイ(・ジョーディソン/ドラマー)の脱退も辛かったけど、ジェイ(・ワインバーグ)が十分過ぎるくらいにうまくやってくれている。クリス(・フェーン)については、話さないほうがいいという感じかな。そういうことだよ。けど、バンドのクリエイティヴ面での中核は今も変わらずにそこにある。ジム(・ルート)とミック(・トムソン)という2人の世界最高のギタリストに、クラウンという最高にクリエイティヴな頭脳の持ち主がいるんだからね」
「そういうわけで、うまくいかないかもしれないなんて思ったことはないんだ。正直に言うと、俺たちがやりたいと思うかどうかに懸かっていて、自分たちの気持ちに気が付きさえすれば、本気で取り掛かることができるんだよ」
先月、コリィ・テイラーは自身が脱退してもバンドは続いていくと考えていることを明かしている。
「実を言うと、ここ数年の間にそういうことが頭をよぎったこともあるんだ」とコリィ・テイラーは英『メタル・ハマー』誌に語っている。「年々、続けるのが難しくなっていくからね。終わりはいつだろうっていうことを考えるんだ。俺たちが20年後も続けているなんて誰も考えていなかったわけだからさ」
「自分がこれ以上できないと思ったら、そこで止めるまでだよ。だからと言って、それがバンドの終わりを意味するわけじゃない。もし俺ができなくなっても、誰かが代わりを務められるかもしれないからね」
彼は次のように続けている。「前にこういうことを考えたことがあるんだ。誰か相応しい人が現れて、バンドもその人のことを気に入ったとしたら、俺はそこで辞めようってね。誰かを騙すようなことはしたくないからさ」
広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.