ザ・ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズの殺害疑惑に関する新たな証拠が日の目を浴びることになるという。
ブライアン・ジョーンズは50年前にサセックス州にあるコッチフォード農場の自宅のスイミング・プールで亡くなっているところを発見されている。
今回、ブライアン・ジョーンズのマネージャーだった人物が亡くなった1969年7月3日の晩は「正気を失っていた」と語ったインタヴューが公開される。
トム・キーロックはブライアン・ジョーンズの死にまつわる陰謀説についてのネットフリックスの新しいドキュメンタリー作品に登場する未公開のインタヴューの中でそう主張しているという。
トム・キーロックはネットフリックスのドキュメンタリー作品の土台になった『フー・キルド・クリストファー・ロビン?』の著者である調査ジャーナリストのテリー・ローリングスによるインタヴューを受けている。『フー・キルド・クリストファー・ロビン?』というタイトルは『クマのプーさん』の著者であるA・A・ミルンが息子のクリストファー・ロビン・ミルンと共にコッチフォード農場を訪れていたことへの言及となっている。
テリー・ローリングスは現在は既に亡くなっているトム・キーロックに2009年にインタヴューを行っていたが、これまでそのインタヴューは未公開となっていた。
インタヴューの中でトム・キーロックはこれまで否定してきた死の現場にいたことを認めている。「ブライアンは常に厄介な存在で、いまだに悩ませるんだよ。そういうくだらない話が世に出ていくのがイヤだったし、うんざりなんだよ。信じてほしいけど、これがブライアン・ジョーンズについて語る最後のインタヴューだよ。40年間、いろんな話を聞いてきたけど、うんざりしていたんだ。そうやって出てきたデタラメは信じられないものだったね」
警察の捜査によれば、あの夜、他にブライアン・ジョーンズの交際相手であるアンナ・ウォーリン、トム・キーロックの交際相手であるジャネット・ローソン、建築業者のフランク・サラグッドの3人がいたことが明らかになっている。フランク・サラグッドはこれまで何度かブライアン・ジョーンズの殺害に対する疑いの目が向けられている。
トム・キーロックは次のように続けている。「みんなが知らないこととしては、すごく強い大麻入りケーキがあったということでね。それでみんながキマっててたんだ。あの日のことを誰も分からないのはだからなんだよ」
「ジャネットはまったく何も覚えてないと言ってたけど、それは正気じゃなかったからね。みんな、そうだったんだ。キマってなかったのは自分だけだった」
トム・キーロックはスコットランドヤードの上級刑事捜査官だった兄弟のフランク・キーロックに地元警察の失敗によってブライアン・ジョーンズの死について隠蔽があったと言われたと述べている。
トム・キーロックは次のように語っている。「警察は殺人容疑にしたかったんと思うんだけど、でも忘れるように言われたんだ。逮捕される可能性が唯一あったのはフランク・サラグッドだよ。だって、プールにいた唯一の人物だからね。でも、警察は『忘れるんだ』と言ってきたんだ。すごい上層部からの命令でこれ以上追及しないように言われたんだ。その後は調べられることはなかったんだ」
フランク・サラグッドについては金銭をめぐってブライアン・ジョーンズを殺害したと言われている。
ブライアン・ジョーンズはフランク・サラグッドにコッチフォード農場の仕事で18000ポンド、現在の価値で29万ポンド(約4000万円)を支払っていた。しかし、フランク・サラグッドはさらに6000ポンドの支払いを求めていたという。
ブライアン・ジョーンズの死についてはジャーナリストのスコット・ジョーンズからの新たな証拠を受けて2009年にサセックス警察によって捜査が再開されている。しかし、警察は次のように述べている。事故死という当時の検視結果をくつがえすことを示す新たな証拠はありませんでした」
今月、ブライアン・ジョーンズの娘であるバーバラ・マリオンは父親が他殺によって亡くなったと考えていることを明かしている。彼女は「スカイ・ニュース」に次のように語っている。「警察は然るべき捜査をしてくれなかったと思っています」
ドキュメンタリーについての配信日についてはまだ明らかになっていない。
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