ディスターブドのフロントマンであるデイヴィッド・ドレイマンはバンドにとって初となるイスラエル公演に先立って、イスラエルにおける文化的なボイコットを奨励するBDSに賛同するピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズを改めて批判している。
ユダヤ人であるデイヴィッド・ドレイマンは現地時間7月2日にライヴ・パーク・リション・レジオンで行った公演の中で、度々ヘブライ語を使ったMCをしていたことが報じられているほか、この日の公演ではイスラエルの国家“Hatikvah”も披露している。公演に先駆けて出演したイスラエルのラジオ番組「メット・アル・メタル」の中で、デイヴィッド・ドレイマンはBDSを支持するロジャー・ウォーターズについて「妄想じみている」と批判している。
「あの人は妄想じみているよね。精神的な病に囚われていて、自分の憎しみを俗にいうBDS(ボイコット、ダイベストメント、サンクション)という運動に見せかけているんだよ」とデイヴィッド・ドレイマンはロジャー・ウォーターズについて語っている。「彼は重症だと思うよ」
BDSは「パレスチナ人にも他の人類と同じ権利を受ける資格があるという単純な原則」を奨励するための運動となっている。今年5月にイスラエルのテルアビブでユーロヴィジョン・ソング・コンテストが開催された際には、ロジャー・ウォーターズやザ・ナイフ、ウルフ・アリスら多くのアーティストがボイコットを呼びかけていた。
同じインタヴューの中で、デイヴィッド・ドレイマンは次のようにも語っている。「(ロジャー・ウォーターズはイスラエルで)パフォーマンスをしたことがあって、当時についての嘘の話をでっち上げているんだ。この話が知られているかは分からないけど、彼はイスラエルでのパフォーマンス中に観客に向けて平和を呼びかけた時に、それに対していかにネガティヴな反応やブーイングが返ってきたかについて話しているんだけどね。何年も前に行われた実際のパフォーマンスの映像を観てもらえれば、イスラエルのファンは平和の呼びかけに歓喜しているわけでさ」
彼は次のように続けている。「彼が人生を通じて薬物でどんなことをやってきたのかは知らないけど、何であれ、それが原因で脳細胞の一部が焼けてしまったのは確かだよ。今の彼は万全じゃないんだ」
デイヴィッド・ドレイマンは先月もバンドのイスラエル公演にロジャー・ウォーターズをはじめとした多くのアーティストから反対の声が寄せられていたことに反論している。デイヴィッド・ドレイマンはその中で、ロジャー・ウォーターズについて「ナチ的」だと批判していた。
『エルサレム・ポスト』紙によれば、デイヴィッド・ドレイマンはこの日、イスラエル国防軍のTシャツを着てパフォーマンスを行っていたといい、公演中には「イスラエル国防軍のすべての兵士のために」と観客に呼びかけていたという。
ディスターブドはこの日、“Never Again”を2011年以来初めて演奏している。“Never Again”はホロコーストへの批判や反ユダヤ主義について歌った楽曲として知られている。
広告 【独占配信】エミー賞®史上最多18部門受賞の歴史的快挙!真田広之主演&プロデュース「SHOGUN 将軍」をディズニープラスで見る
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.