Greg Williams/Press

Photo: Greg Williams/Press

レディオヘッドのフロントマンであるトム・ヨークはソロ・アルバムをリリースすることをついに発表している。

トム・ヨークについては世界各地でソロ・アルバムを予告していると見られる広告が登場していた。広告は「アニマ・テクノロジーズ」と呼ばれる企業の広告で、「ドリーム・カメラ」と題した夢を記憶できるサービスを宣伝するものとなっており、掲載された電話番号に電話をかけると“Not the News”というタイトルと見られる未発表曲が流れる仕組みとなっていた。

今回、トム・ヨークはアルバム『ANIMA(アニマ)』が6月27日にリリースされることを発表している。このアルバムはネットフリックスで配信されるポール・トーマス・アンダーソンによる映像作品と連動したものとなるという。映像作品はサイレント映画期に人気だった10分から12分のワン・リーラーという形式に則ったものになると見られている。映像作品ではアルバムからの3曲の音源が使用される。

『ANIMA(アニマ)』のトレイラー映像はこちらから。

最新作『ANIMA』は全曲トム・ヨークが作曲を手掛け、長年レディオヘッドやトム・ヨークの作品に携わってきたナイジェル・ゴドリッチがプロデューサーを務めている。アルバムは映像作家タリク・バリと共にアトムス・フォー・ピースの『Amok』以降、展開・成長させてきたオーディオ・ヴィジュアル型のライヴ・ショウに端を発した制作プロセスを経て完成したという。その他、レディオヘッドのドラマーのフィル・セルウェイや、アトムス・フォー・ピースのドラマーであるジョーイ・ワロンカーも参加している。アートワークにはおなじみのスタンリー・ドンウッドとドクター・チョックによる美しい鉛筆画が採用されている。

7月17日には高音質仕様の国内盤CDもリリースされることが決定している。国内盤CDは、高音質で楽しめるUHQCD仕様となり、歌詞対訳と解説書、そして3枚の限定アートカードが封入される。

以下のサイトでは国内盤特典の詳細も発表されている。

https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=10341

先日、トム・ヨークは来たるソロ・アルバムについて語り、ディストピア的な思想や不安感、昨今の社会体制が陥った「危機的な状況」などに影響を受けていることを明かしている。

「ディストピア的なものが一部入っているんだけど、でも、自分にとって僕を支配してきた大きな感情の一つは、不安なんだよ」と彼は説明している。「不安に捕らわれるとさ、それって予想外の形で現れて、過度に感情的な反応を示してしまう人もいるわけでね。現実の根っことなるものがなくなってしまって、何が起きているのか分からなくなってしまう人もいる。その後、最後には現実に引き戻されるんだけどさ」

「いくつかの点で、不安の感情というのはディストピア的な環境の中でこそ創造的に表現できる思っていてね。現時点でヴィジュアル的なこともたくさん進行しているんだ」

一方、レディオヘッドは『OKコンピューター』期の18時間におよぶ未公開音源が「ハッキング」されたことに反応を示し、リークしたハッカーに「身代金」を支払う代わりに期間限定で公開している。

リリースの詳細は以下の通り。

label: XL RECORDINGS/BEAT RECORDS
artist: THOM YORKE
title: ANIMA
release date: 2019/07/17 WED
国内盤CD XL987CDJP ¥2,500+税
高音質UHQCD/限定アートカード3枚、歌詞、解説封入
1. Traffic
2. Last I heard (…He Was Circling the Drain)
3. Twist
4. Dawn Chorus
5. I Am a Very Rude Person
6. Not the News
7. The Axe
8. Impossible Knots
9. Runwayaway

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