メガデスのベーシストであるデイヴィッド・エレフソンはフロントマンのデイヴ・ムステインが咽頭ガンを公表したことについて語っている。
現在57歳のデイヴ・ムステインは6月17日に自身のフェイスブックで咽頭ガンを患っていることを公にして、既に治療を始めていることも明らかにしている。
「咽頭ガンを患ってしまったんだ」とデイヴ・ムステインは自身の写真と共にフェイスブックに投稿している。「きちんとした配慮をもって真正面から向き合うべきものであることには違いないけど、俺はこれまでにも困難を乗り越えてきたからね。今は医師と密接に取り組んでいて、90%の成功率があるという治療計画を立てているところなんだ。既に治療も始めている」
「残念ながら、このことが原因で今年予定されているほとんどの公演をキャンセルしなければいけないんだ。今年の(メガデスが主催するクルージング型のフェスティバルである)メガクルーズは開催され、バンドも何かしらの形で参加する。新たな情報があり次第、随時『megadeth.com』にアップするよ。メガデスは可能な限り早くツアーに戻ってくる予定さ」
デイヴィッド・エレフソンは同じ現地時間6月17日にポッドキャスト「クラシック・メタル・ショウ」に出演して、デイヴ・ムステインが咽頭ガンを患っていることを公表するに至った経緯について語っている。
「俺たちは今日、公にできたことに安堵している部分があるんだ。いつかは発表しなければいけないと思っていたからね」とデイヴィッド・エレフソンは語っている。「いろいろな人たちから祈りの言葉が届いているよ。思いやりの言葉や祈りの言葉は、いつだって歓迎だよ。俺たちはここ1ヶ月半の間ナッシュヴィルで(メガデスとしての)アルバムに取り組んでいたから、彼の状況は間近で見てきたんだけどさ。デイヴは治療を始めているし、状況は前に進んでいるよ」
デイヴィッド・エレフソンはデイヴ・ムステインに治療に専念してもらうことがバンドにとって最も重要なことだったとして、次のように続けている。「『ここで一旦ストップしよう。一度状況を整理して、(彼の回復を)最優先事項にするんだ』っていう話をして、今日の発表に至ったんだ。全員に今の状況を知らせて、これが改善するまでは一部の公演をキャンセルしなければいけないということを知ってもらおうと思ったんだ」
デイヴィッド・エレフソンは今年10月に予定されているメガクルーズについて、デイヴ・ムステインがその時までにどれほど回復しているかは分からないとして、次のように語っている。「ある程度、楽観視はしているよ。バンドとして出演できるか、一部のメンバーのみの出演になるのかは分からないけどさ。それに、もしかしたら全員で出演できるかもしれないしね」
「眠りにつくまで音楽を作り続けて、目覚めると同時に音楽作りを再開したっていいわけでね」とデイヴィッド・エレフソンは続けて語っている。「いつか目を覚ました時に『今は音楽を作りたくない。牧場で牛を見ていたい』って言われたって、それはそれで構わない……けど、アルバム制作はかなりのところまで進行しているからね。また再開することができると思っているよ。もしデイヴが壁に阻まれて、休息が必要だっていうことになったら、そうするつもりだよ。けど、現時点では生産的に取り組むことができているし、アルバムに関するいくつかの作業を終わらせることができると思っているよ」
同じインタヴューの中で、デイヴィッド・エレフソンはこれまで楽曲制作の中心を担ってきたデイヴ・ムステインが一時的に休息を取ることの影響についても言及して、次のように語っている。「ずっとデイヴが指揮を執っていたし、監督的な立場を望んできたわけだけどさ……もう既にいくつかの役割から手を解かれているような感じなんだ。今の彼は『好きに転がして、ちょくちょく俺に連絡をくれよ。俺も輪の中に入れておいてくれ』っていう感じでね。中心から外れて自由になって、そこから仲間たちが取り組んでいることを見守るっていうね。今のところはとてもうまくいっているよ」
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