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ザ・フーのロジャー・ダルトリーは現在取り掛かっている2006年の『エンドレス・ワイアー』以来となるバンドの新作について、『四重人格』以来最高の出来になっていると語っている。

ザ・フーのピート・タウンゼントは昨年、タイトルが未定の新作のために15曲のデモをレコーディングしたことを明かしていた。ピート・タウンゼントは新作の内容について次のように語っている。「ダークなバラードやヘヴィなロック、実験的なエレクトロニカ、サンプリングしたもの、ギターが強烈なザ・フーらしい曲もあるんだ」

ロジャー・ダルトリーは現地時間6月13日にロンドンにオープンしたポップアップ・ショップ「ザ・フー@52・イン・ソーホー」でQ&Aセッションに応じて、通算12作目となるバンドの新作について考えが変わり、「今はとても楽観視」していると語っている。

「楽曲を最初に聴いた時は、とても懐疑的な気持ちになってしまったんだ。自分にはできないんじゃないかってね」とロジャー・ダルトリーは語っている。「ピート(・タウンゼント)がソロ・アルバム用に素晴らしい楽曲を書き上げたんだと思って、僕は彼にこう言ったんだ。『ピート、君は何のためにこの曲を書いたんだい? ソロ・アルバムとしてリリースしたほうがいい。素晴らしいよ』ってね。けど、ピートはザ・フーのアルバムとして出したいって言ったんだ」

「それで、曲を受け取ってそれらを聴いてみたんだ。楽曲を聴き込んで、自分なりのアイディアも思い浮かんだ。ピートは僕にいくつかの点に手を加えることを許してくれてね。曲の雰囲気だったり、そういう些細な点に変更を加えたんだ。それから、メロディーの面では僕に完全な自由を与えてくれた。最初こそものすごく懐疑的になってしまっていたけど、今はとても楽観視しているよ。『四重人格』以来、最高のアルバムを書けたんじゃないかな」

ロジャー・ダルトリーは次のように続けている。「ピートは自分を見失ったことなどないんだよ。彼は今も素晴らしいソングライターだし、最先端を進み続けているんだ」

ザ・フーは今年1月にカイザー・チーフスやパール・ジャムのエディ・ヴェダーをサポート・アクトに迎えて現地時間7月6日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで大規模公演を行うことを発表している。

ウェンブリー・スタジアムでの公演ではどのようなことが期待できるかと訊かれると、ロジャー・ダルトリーはオーケストラと共にパフォーマンスを行うことを明らかにして、『トミー』や『四重人格』に収録された楽曲のほか、来たるニュー・アルバムからの楽曲も披露することを明かしている。

「新作からも何曲か披露できたらと思っているよ。みんな呻き声を上げて、トイレに駆け込みたくなるんじゃないかな」とロジャー・ダルトリーはジョークを交えて語っている。「実のところ、新曲は今回の公演に合うと思うんだ。みんなの耳を傾けさせるつもりだよ。まだ披露したことのない楽曲だけど、きっと夢中になってくれると思う」

ロジャー・ダルトリーは続けて、当日の公演について「ザ・フーとしてのパフォーマンスになる時」もあれば、「ピートがアコースティック・ギターを引いて、僕が歌うという形式になる時」もあると語っている。

一方、ロジャー・ダルトリーは先月、ニューヨーク公演でマリファナを吸っていた観客を批判している。

ザ・フーは先月より最新ツアーとなる「ムーヴィング・オン!」ツアーをスタートさせており、現地時間5月13日にはマディソン・スクウェア・ガーデンで公演を行っている。しかしながら、ツアーは幸先のいい始まりを迎えなかったようで、ロジャー・ダルトリーはマディソン・スクウェア・ガーデン公演でマリファナを吸っていた観客を批判している。

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