レディオヘッドのトム・ヨークはレディオヘッドからの新たなリリースについて言及し、『キッド A』と『アムニージアック』期を再び振り返ることを考えているという。
『クラック』誌のインタヴューの中で最近公開されたクラシック作品やソロ・アルバムの見通しについて語ったトム・ヨークはレディオヘッドに戻ることにも必然性を感じるかと訊かれて、前向きな見解を示している。
「僕はもう50歳だからね。僕らのほとんどがさ。だから、そういうことも自然なことに感じるはずだよ。ふさわしいことだってね」とトム・ヨークは語っている。「これと、これとこれとかってスケジュールしているわけじゃないけどさ。ライヴは本当にやりたいんだ。グラストンベリー・フェスティバルに出演して、南米ツアーに出た時は素晴らしい場所に辿り着いたように感じたからね」
21世紀に入ってからリリースされた『キッド A』や『アムニージアック』のような飛躍作の頃の状態に戻ったように感じるかと訊かれると、トム・ヨークはあの時期の豊富なアーカイヴ音源を発見したと語り、バンドであの頃を再訪することになったと語っている。
「最近、他の人たちと『キッド A』や『アムニージアック』の頃のものを調べてみたんだ。あの時期の最後は僕らみんな、おかしくなっていたからね。全部がクレイジーだった『OKコンピューター』期を経験して、最後のほうはカタトニックみたいになってたんだよ。それなのに、僕らは長い休みをとることなく、1年半にわたって懸命に取り組んだんだ。あれはひどかったよ。自分たちが何をやっているかも分かってなかった。そして、僕は一切リハーサルを拒否したんだ。想像もしてくれよ、そんなのカオスだろ」
彼は次のように続けている。「僕がアートワークについてスタンリー(・ドンウッド)とやりとりをした当時のファックスが入ったファイルの箱を最近見つけたんだけどさ。笑えたね。僕はそうしたページや写真のコピーなんかを受け取ると、スタジオ中に散らかして、そのままにしたんだ」
「ナイジェル(・ゴッドリッチ)はそれを手に取ると、『このままにしておいたほうがいい』と考えたみたいでね。僕はすごく集中できたと同時に、怒っていたし、混乱してたし、偏執的だった。当時、関わっていた人を見て、『この人たち誰だっけ?』なんて言ったしね。そうしたマテリアルを使って、なにかクールなことをやってみるよ」
先日、レディオヘッドのギタリストであるエド・オブライエンは『NME』に対して急いでバンドの新曲に取り掛かることはないと語っていた。
「僕たちは2年半から3年くらいツアーをしていたわけだからね。バンドとしての活動はオフで、今はそれぞれでツアーを回っている。1月に全員で会ったんだけど、話をしただけで終わったよ。バンドをやる上では、時折ミーティングを開くことが大切なんだ。それぞれが面白そうな素晴らしいことをやっていて、みんなすごく忙しそうだったね」
「ただ個人的な話をしただけだよ。君も分かっているだろうけど、僕たちのようなバンドであれば、また一緒に取り組むのにふさわしいタイミングくらい分かるからね」
彼は次のように続けている。「いくつか話し合っていることはあるけど、かなり漠然としているんだ。来年かもしれないし、10年後になるかもしれない。重要なのは、本当に望んでいる時に集まって取り組むということでね。義務としてだとか、やったほうがいいっていう思いからじゃなく、やりたいという気持ちが大切なんだ」
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