ザ・プロディジーのフロントマンであるキース・フリントに対する死因審問で死因不明の評決が下されたことが明らかになっている。
キース・フリントは3月4日にエセックスの自宅で亡くなっているところが発見されている。享年49歳だった。キース・フリントの死因については当初、検視によって彼の死には事件性がないことが明らかになっていたものの、現地時間5月8日にエセックスで検視法廷が開かれ、キース・フリントは亡くなっているところを友人によって発見されていたことが明らかになっている。
地元紙『ハルステッド・ガゼット』紙の報道によれば、今回の検視法廷でキース・フリントが発見された当時の状況について、警察による捜査が行われるよりも前に救急隊員によって死亡が確認されていたことが明らかになったという。当初の検視では首吊りによって亡くなったと判断されていたものの、毒物検査の結果、彼の体内からはコカインやアルコール、(鎮痛効果のある)コデインが検出されたことが明らかになっている。検視官はまた、彼の死因について自殺によるものか事故によるものかを判断するための十分な証拠がないとしている。
「私は彼が自殺で亡くなったと考えていました」と上級検視官のキャロライン・ビーズリー・マレーは述べ、キース・フリントの死について死因不明とする評決を下している。「自殺と断定するためには、様々な可能性を照らし合わせた上で、フリント氏が自らに死をもたらす行動を意図的に取ったと判断する必要がありました。あらゆる状況を考慮した結果、自殺と断定するに足る証拠がないことが判明したのです」
「彼は楽しんでいただけで、誤って亡くなってしまったとしたら? 可能性をかんがみて、彼の死因については不明と致します」
キャロライン・ビーズリー・マレーは次のように続けている。「多くのファンがいた彼の人気の高さは言うまでもなく、(多くのファンが訪れた)ボッキングでの葬列のことも知っています」
彼女は検死法廷の陪審員に対してキース・フリントの家族やバンドのマネージャーへ哀悼の意を示すよう求めている。
キース・フリントについては、亡くなる2日前にチェルムスフォードで行われたパークランで「目覚ましい」自己ベストを記録していたことが明らかになっているほか、最後の日々の様子も続々と明らかになっている。
キース・フリントは先日自宅のあったエセックスで葬儀が行われ、多くのファンが葬列に参加している。
また、ザ・プロディジーは現地時間5月7日に、ファンに向けてメンタル・ヘルスによりオープンになり、積極的に助けを求めていくよう促すメッセージを投稿している。
「キースが亡くなってからの数週間は、全員にとって辛い時間だった」とザ・プロディジーはバンドのインスタグラムに投稿している。「もしも君が鬱や依存症、自殺願望に苦しんでいるのだとしたら、どうか1人で苦しまないで欲しい」
「ザ・プロディジーはメンタルヘルスの問題を改善するためのキャンペーンに全面的に協力し、与えられるに相応しい敬意をもって取り組みます」とザ・プロディジーは記して、UKでメンタルヘルスの問題を相談できるウェブサイトを紹介している。
一方、ザ・プロディジーの元ツアー・ギタリストで、本名をグラハム・バットというギズ・バッドは先日、今年のグラストンベリー・フェスティバルで予定されていたキース・フリントの追悼パフォーマンスをキャンセルすることを発表している。
ギズ・バッドは現在は削除されている自身のフェイスブックへの投稿で次のように述べている。「申し訳ないけど、キース・フリントを讃えるためのDJセットを辞退しようと思うんだ」とギズ・バッドは記している。「人々はこれを僕自身のプロモーションのためのものだと考えていて、そんな状況ではできないと思ったんだ。それに、メディアで大々的に扱われたことで、それに見合うものを提供できないとも思った」
彼は次のように続けている。「今回の辞退と、インターネットでの炎上は一切関係ないよ。キースに近しい人たちを不安にさせてしまったことが理由なんだ。望まぬ形で混乱を引き起こしてしまったんだ」
「混乱を引き起こして、因縁を作ってしまうようなことは絶対にしたくなかった。特に、今も、そしてこれからも悲しみに暮れ続けるであろう最も大切な関係者たちとの間にはね」
一方、キース・フリントは先日、ザ・プロディジーが1990年にバンドを結成したエセックスのブレインツリーの街に彼の銅像を建てるための署名活動がオンライン上で立ち上がっている。
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