プリンスの親族は現在彼の遺産の管理を行っているコメリカ・バンク&トラストを管理者から外すよう申し立てを行っている。
コメリカ・バンク&トラストは2017年の初頭にブレマー信託からプリンスの遺産管理を引き継いでいる。プリンスは2016年4月に遺書を残さずに亡くなっており、裁判所はプリンスの6人の兄妹を遺産相続人としている。
しかしながら、プリンスの親族とコメリカ・バンク&トラストとの関係性は間もなく悪化することとなっており、プリンスと片親が同じ兄弟姉妹であるシャロン・ネルソン、ノリーン・ネルソン、ジョン・R・ネルソンは2017年の10月にコメリカ・バンク&トラストを管理者から外すよう求めている。
最終的に彼らの申請は通らなかったものの、今回、当該の3人以外の兄弟姉妹たちもコメリカ・バンク&トラストから権利の一部を取り戻すことを決意したようで、同社が持つ権利の制限を求める法的申し立てを申請したことが明らかになっている。
「ザ・ブラスト」が入手した法的文書によれば、プリンスの兄妹たちはコメリカ・バンク&トラストが今も3100万ドル(約34億円)の税金を未払いにしている不満を覚えているといい、この税金には今後も利息分が追加されていくという。また、彼らはコメリカ・バンク&トラストが遺産の維持費としてこれまでに費やした4500万ドル(約50億円)のうち、1000万ドル(約11億円)が法務手数料として同社に入っていることにも疑問を感じているという。
プリンスの遺産相続人らはコメリカ・バンク&トラストに対し、業務におけるキャッシュ・フローの流れや会計監査についても不満を感じていると報じられている。
遺産相続人らはコメリカ・バンク&トラストの取り組みを疑問視しており、彼らに対して現在残っている仕事を終え次第、契約を終了することを求めているという。
しかしながら、コメリカ・バンク&トラストの代理人はプリンスの遺産相続人らに反論して、遺産の分配における問題の解決のために全力で取り組んでいると主張している。
「ご兄弟が亡くなってから3年が経った今も遺産の分割が完了していないのですから、遺産相続人の方々が不満に感じる気持ちも理解できます」と彼らは述べている。「しかしながら、IRS(アメリカ合衆国内国歳入庁)やMNDOR(ミネソタ州の納税局)との税金の問題が解決できなければ、裁判所もコメリカも遺産の分割を終えることができず、相続人の方々への分配もできないのです」
コメリカ・バンク&トラストは権利の制限を求めるプリンスの遺産相続人たちからの訴えを棄却するよう求めている。
プリンスは2016年4月21日にペイズリー・パークで亡くなっており、亡くなってから間もなく3年となる。
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