レディオヘッドはバンドのドラム・クルーが亡くなったステージ崩壊事故についての審問が終了したことを受けて声明を発表している。
ドラム・クルーを務めていたスコット・ジョンソンは2012年の6月にトロントのダウンズヴュー・パークで公演を行うための準備を進めていたなか、ステージが崩壊したことが原因で亡くなっている。2013年、カナダのオンタリオ州の労働局は労働安全衛生法に違反した疑いで、ライヴ・ネイションと足場を組んだ「オプテックス・ステージング・アンド・サーヴィス」と技術士のドメニック・カリアリを起訴していたが、裁判は長く一時中断されていた。
今回、3週間におよんだステージ崩壊事故についての審問が終了して、同様の事故を繰り返さないための法的な拘束力を持たない28の勧告が言い渡されたことが明らかになっている。BBCによれば、28の勧告の中には、業者間でライヴ事業者に向けた最善のガイドラインを制定するためのグループを設立することを提案したものもあるという。
レディオヘッドはそれを受けてツイッターで声明を発表している。「僕らの友人であり、クルー・メンバーであるスコット・ジョンソンの死に対する審問が今回、締めくくられました。審問は建設的かつ徹底的に公平な形で行われました。スコットの死を導いたのは怠慢と不手際があったことが明らかになりました。
この不慮の死に対する判決が下されましたが、それはステージの崩壊が避けられると見られるにもかかわらず腹立たしいほど不当なものでした。陪審員はこうした事故が再び起きるのを避け、観客やクルーの今後の安全を守るために正当かつ実質的な提言をしました。こうした提言が実行されるようになるには我々全員にかかっています。
この審問に対する絶え間ない作業について検視局と陪審員に感謝を表明したいと思います。スコットの両親であるケン・ジョンソンとスー・ジョンソンに愛と敬意を送ります。彼は我々の思いの中で永遠に生き続けます」
— Radiohead (@radiohead) April 11, 2019
レディオヘッドのドラマーであるフィリップ・セルウェイは先日、ステージ崩壊事故についての審問が始まったことを受けて、その審問で自分たちの抱える「怒りと苛立ち」について語ったと報じられている。
「司法機関がスコットや彼の遺族、この業界の他の労働者を裏切ったのです」とフィリップ・セルウェイは審問で語っている。
事故についてフィリップ・セルウェイはバンドメンバーも「最高潮にまで達するガラスの割れる、ものすごい大きな音を聴いた」とし、その後、何が起きたかが分かったと語っている。「この崩壊によってこれまで安全だと感じていたところも危なくなってしまったのです」
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