モトリー・クルーのベーシストであるニッキー・シックスはバンドの過去の振る舞いについて、「#MeToo」運動の文脈においても「心配することはない」と語っている。
ロサンゼルス出身のモトリー・クルーは度を超えた放蕩な振る舞いの数々で知られている。
3月22日より同名の映像作品がネットフリックスで配信されている自伝『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』には、ニッキー・シックスが自分とセックスをしていると女性に思い込ませてトミー・リーにその女性とセックスさせた話や、女性器の中に受話器を入れて女性に母親へ電話をかけさせた話などが収められている。
ニッキー・シックスは『ケラング!』誌とのインタヴューに応じて「『#MeToo』運動の時代においてモトリー・クルーには恐れていることがあるか」という質問に次のように答えている。「ないよ。要するに、誰かが権力を濫用していたんだとしたら、それは問題だけどさ。けど、当時は誰もが今とはまったく異なる生活を送っていたわけでね」
「当時はそういう時代だったし、今はこういう時代だっていうことだ。俺たちに心配することはない。ポリティカル・コレクトネスを意識した映画を作っていたとしたら、それこそ過ちを犯してしまったと思っていただろうね」
『NME』は『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』について1つ星をつけたレヴューの中で次のように評している。「『#MeToo』運動後の地平において、『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』は反フェミニズムの思想を一人で撒き散らしているようなツイッターのアカウントと同じようなものだ。それはクリスマスのプレイリストに(児童への性的虐待容疑で逮捕された)ゲイリー・グリッターの音楽が入っていることだったり、1999年にテレビ台の裏に落ちてしまっていた、(コメディアンの)ロイ・チャビー・ブラウンのビデオ・テープかもしれない……原作を消毒したものになっているとはいえ、現代の繊細さからは余りにもかけ離れた、制作されたこと自体に驚きを覚えてしまう作品である」
ニッキー・シックスは先日、『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』に記されている前述のレイプの話について謝罪している。「読んでみても、本の中のあの話を思い出せないんだ。正気じゃなかった以外、なんであの話が掲載されているのか、見当もつかないんだ。すごく脚色されたのか、作り話をしたのかもしれない。俺としてはあの言葉は自分のものとは思えないんだ。申し訳ない」
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