モトリー・クルーのトミー・リーは『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』に寄せられた批判的なレヴューに反論している。
『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』は3月22日よりネットフリックスで配信されている。
トミー・リーが反応を示したのは『エスクァイア』誌に掲載されたマディソン・ヴェインによるレヴューで、彼女は『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』について「女性を卑しめている」内容だとしているほか、「モトリー・クルーの覇権をおとぎ話にしていると感じずにはいられない」と評している。
マディソン・ヴェインは次のように続けている。「この映画を観て、誰かを応援しようという気分になる者はいないだろう。だからと言って、誰かを嫌いにさせるわけでもない。誰かのことを生きていて幸運だと思うこともないだろう。そして、それは実際に1987年にヘロインのオーバードーズで命を失いかけ、胸にアドレナリン注射を打って一命をとりとめたニッキー・シックスについても言えることだ」
『エスクァイア』誌にマディソン・ヴェインによる批評が掲載された翌日、トミー・リーは彼女に向けてツイッターで「君が『エスクァイア』で書いている『ザ・ダート』のレヴューは笑えるな。(監督の)ジェフやキャストたちは見事にやってくれたし、まさに俺たちの人生だった」と反論している。「それに、君は30代なんだって? お嬢ちゃん、君はこういう人生のことを分かってない……君の頑張りには感謝しているけどね」
.@tweetsinvain ur review in @esquire of The Dirt was laughable. Jeff and the cast KILLED it, it was our lives, we would know ????????
Besides what are you like 30 something? Little girl you don’t even know about this life …Thanks for trying tho— T❍mmy L33 (@MrTommyLand) March 24, 2019
『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』は現在、批評家や一般ユーザーによるレヴューを掲載している大手批評サイト「ロッテン・トマト」での肯定的なレヴューの割合が、批評家による50件のレヴューの内において42%、記事執筆時点で917人から寄せられている一般ユーザーからのレヴューの内において85%となっている。
『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』に否定的な批評を寄せているのは、『エスクァイア』誌だけではなく、映画サイト「インディー・ワイアー」は同作を「素晴らしいまでに酷い」とした上で、「数多いる他のバンドでも同じものが作れた」と評しているほか、『ロサンゼルス・タイムズ』紙は「驚くほどに的外れ」で、「バンド・メンバーたちや、彼らが作家のニール・ストラウスと共に書いた原作と同様に退屈で女性蔑視的」だと評している。
一方で、『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』に好意的な批評を寄せているメディアとしては、「ディサイド」が同作を「やましい楽しみ」と評しているほか、『ザ・ ガーディアン』紙は、バンド・メンバーを演じた俳優陣が作り出した「親密なグループによるアンサンブルが力となり、映画の質を高めている。それはまるで、現実世界を見ているかのようだ」と評している。
2001年に刊行された自伝『ザ・ダート:モトリー・クルー自伝』を原作とする本作は2006年より制作が進められてきた。最終的に撮影は昨年行われ、バンドも映像作品のプロデューサーを務めている。
この映像作品ではヴィンス・ニールを俳優のダニエル・ウェーバーが演じており、ラッパーのマシン・ガン・ケリーがトミー・リーを、ダグラス・ブースがニッキー・シックスを、「ゲーム・オブ・スローンズ」への出演で知られるイワン・リオンがミック・マーズを演じている。
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