ガンズ・アンド・ローゼズのベーシストであるダフ・マッケイガンは現在制作しているソロ・アルバムについてロックのアルバムではないと語っている。
ダフ・マッケイガンは昨年の3月よりプロデューサーのシューター・ジェニングスとアルバムの制作に取り掛かっている。彼らはガンズ・アンド・ローゼズのツアーやシューター・ジェニングスのアルバム『シューター』のレコーディングの合間を縫い、カリフォルニアのエコー・パークにあるステーション・ハウス・スタジオでレコーディングを行っている。
ダフ・マッケイガンの新作は2015年に刊行した著書『ハウ・トゥ・ビー・ア・マン(アンド・アザー・イリュージョンズ)(原題)』に続く作品となっている。
カリフォルニア州のアナハイムで開催されているNAMMショウでインタヴューを受けたダフ・マッケイガンは来たるソロ作について語っている。
「本を数冊書いて、この前までやっていたツアーでは2年半で地球を4周くらい回った。すごく面白い時間だったよ。この2年半はとても面白かったね。イングランドもそうだし、アメリカもそうだし、世界のその他の地域でもそうだよ」
「それから、俺は歴史について読むのが好きなんだけどさ。夜になるといつも読んでばかりいるんだ。新しいことを知るのが好きで、旅をするのも好きだし、人と話したり、行ったところはどこでも現地の状況を知ることも好きなんだ。30年間いろいろな場所を旅してきたけど、今も興味が湧き続けているよ。面白いんだ。当初はそれについての本を書こうかと思っていたんだけどね。僕たちが辿り着いた、以前よりも分断したような情勢なんかについてのね……こういうことはこれまでに何度も起きているんだ。歴史は繰り返すんだよ。けど、それが以前にも起きたことだってことには気がつかないんだ」
「そういうわけで、物語の書き始めとして短い文章をいくつか書いていたんだけどさ。最終的にそれが曲になったんだ」とダフ・マッケイガンは続けている。「観察に基づいた曲という感じだね……とても誇りに思っているよ。俺にとっては、新しい本を書いたような感じなんだ。どちらかと言うと、本を出版するという感じだね……ロックのアルバムではないんだ。みんなが驚くことになるのかは分からないけどさ。けど、一市民であり父親として、俺には重要なものだと思ったんだ」
「歴史についての膨大な本を読んできたし、今も読んでいるわけでね。そろそろ自分が研究したことをまとめてみてもいいんじゃないかと思ったんだ」と彼は語っている。「誰かを批判しているようなアルバムじゃない。そんなの何も生み出さないからね。自分の声で『以前にもこういうことが起きた』っていうことを伝えられたらいいと思っている。『前にもこういうことが起きた。こういうことはもう一度起こる。今度はそれに飲み込まれないようにしよう』ってね」
ダフ・マッケイガンは新作でアコースティック・ギターやベースを弾いていることを明かしているほか、新作にはシューター・ジェニングスのバンドが参加しているという。
また、新作を携えたソロ・ツアーについては次のように語っている。「夏にはいくつかのフェスティバルに出演すると思う。6月かな。調整しているところなんだ。ワシントンDCから始めることになるよ。いくつかの特別な意味を持つ公演もやりたいと思っているけど、今はフェスティバルに取り掛かっているんだ」
ダフ・マッケイガンのインタヴューはこちらから。
プロデューサーのシューター・ジェニングスは先月、本作のリリースが発表された際に作品について次のように述べている。「スタジオでレコーディングに入る前、一緒にピアノに座ってアレンジに取り組んでいた最初の夜から聴くべき重要なアルバムになると感じていたんだ。曲は思いに溢れたもので、音楽的にも聴いてすぐにアレンジが浮かんで、伝わってくるものだったんだ」
「20年ほど前にロサンゼルスに引っ越して来たんだけど、ダフとはその直後くらいに出会ったんだ。若い頃からガンズ・アンド・ローゼズの大ファンでね。ロサンゼルスに引っ越してきたのだって、彼らの影響と言っても過言じゃない。彼らとの間には、何年にもわたって磁力のようにお互いを引き付け合う力が働いていたような気がするんだ」
「彼とこのアルバムに取り掛かろうと思い始めた当初から、どうしてもプロデューサーを務めたいと思っていてね。彼が作ってきた音楽は僕の音楽的なアイデンティティの中に組み込まれていると思ったし、彼とアルバムを作ってみたいと思ったんだよ。スタジオで彼の持って来た曲に取り掛かり始めた瞬間に、僕たちならうまくいくことを確信したよ」
ダフ・マッケイガンが最後にリリースしたソロ・アルバムは1993年発表の『ビリーヴ・イン・ミー』となっているほか、彼のバンドであるローデッドでは2011年に『ザ・テイキング』をリリースしている。
ガンズ・アンド・ローゼズはアクセル・ローズ、スラッシュ、ダフ・マッケイガンらが参加したクラシックなラインナップで2016年の4月から「ノット・イン・ディス・ライフタイム」ツアーをスタートさせており、2年半に及んだこのツアーは歴代で2番目に高い興行成績を収めたツアーになったと報じられている。
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