クイーンのギタリストであるブライアン・メイは性的虐待疑惑が持ち上がっている映画『ボヘミアン・ラプソディ』の監督を務めていたブライアン・シンガーを擁護しているとも取れるコメントをしたことを謝罪している。
ブライアン・シンガーについては当時未成年だった男性を含む複数の男性に対する性的疑惑が持ち上がっており、彼は一連の容疑を否認している。ブライアン・メイは当初、インスタグラムでなぜブライアン・シンガーを今もフォローしているのかという質問をしたファンに対し、次のように返信していた。
「あなたには関係のないことだ。僕に何をすべきか指図するのは止めてくれ。それから、有罪が確定するまではその人は無罪なのだという事実に敬意を持って欲しい」とブライアン・メイはファンに返信している。
In case you were wondering how the people who fought to let Bryan Singer direct Bohemian Rhapsody felt about The Atlantic story. pic.twitter.com/GDC6co5l5e
— Kayleigh Donaldson (@Ceilidhann) January 24, 2019
ブライアン・メイのコメントと同じ日、『アトランティック』誌に4人の男性がブライアン・シンガーからの性的暴行を告発した記事が掲載されている。ブライアン・シンガーはその後、同誌の記事について「同性愛嫌悪に基づいた記事」だとして、一連の容疑を否認している。
一方、ブライアン・メイは当該のコメントをした数時間後に自身のコメントを謝罪する声明を発表して、ファンへの返信について「自分の行動を指図されたことに対して」のものだったと綴っている。
「自分が完全に間違った考えをしていたことに気が付いたよ。君は僕を守ろうとしてくれていたんだ。ありがとう。自分の言葉の持つ意味を理解していなかったことが悔しいよ。有罪が証明されるまでは無罪だって言ったことが、ブライアン・シンガーを『擁護』していることになるとは思わなかった。そういう意図はまったくなかったんだ」とブライアン・メイは綴っている。
「きっと僕は無知すぎるんだ。インスタグラムで『フォロー』することが、その人を承認していると見なされてしまうことも知らなかった。僕がブライアン・シンガーをフォローしていたのは、一つのプロジェクトに一緒に取り組んでいたという、ただそれだけに過ぎなかったんだ」
「その状況は、ミスター・シンガーが映画の監督を解任された時に終わっていたはずだった。だけど、彼のフォローを外そうなんていう考えが僕に浮かんだことはなかったと思う。ようやく僕が勘違いしていたことに気が付いて、フォローを外したよ。心から謝罪したい」
「あなたをとても怒らせてしまったと思う。コメントを取り消せたらいいんだけど、僕には謝罪することしかできない。お詫びの印として受け取ってもらえたら嬉しい。悲しいことに公の場での謝罪となってしまったけど、僕はあなたを公の場で傷つけてしまったから、公の場で謝罪することでしか償えないと思ったんだ」
一方、LGBTコミュニティに貢献した作品などを表彰するGLAADメディア賞で全米公開作品部門の最優秀映画賞にノミネートされていた『ボヘミアン・ラプソディ』だが、ブライアン・シンガーの告発記事を受けてノミネートが取り下げられている。
「GLAADや私たちのコミュニティは、LGBTQの若者たちや性的暴行の被害に遭われた方々に向けて、彼らを守らなければいけない状況において、それを見て見ぬ振りはしないという明確なメッセージを伝える必要があると感じたのです」とGLAADは声明を発表している。
最終的には『ボヘミアン・ラプソディ』に監督としてクレジットされているブライアン・シンガーだが、2017年の12月に監督の職を解かれており、主演を務めたラミ・マレックとの衝突などが原因だったと報じられている。その後、デクスター・フレッチャーが彼の後任として同作の監督を務めている。
一方、ブライアン・メイは同作の日本での興行収入が100億円を突破したことを受けて、「祝100億円!」と書かれた紙を持ってラミ・マレックとバンドメイトのロジャー・テイラーと撮った写真を公開している。
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