エアロスミスのフロントマンであるスティーヴン・タイラーは薬物を再び使用することで生まれるリスクについて語っている。
スティーヴン・タイラーは今回、ジェイソン・イズベルやジュリアン・ベイカー、イーグルスのジョー・ウェルシュらと共に『GQ』誌のインタヴューに応じて、アルコールや薬物を止めた経緯やそれが音楽に与えた影響について語っている。
「ジャック・ダニエルのショットを1杯決めてからマディソン・スクウェア・ガーデンでライヴをやって、ステージを降りてからジミー・ペイジとクラブに行くんだ。最高だよな!」とスティーヴン・タイラーは語っている。「マディソン・スクウェア・ガーデンでアンコールを2曲やった後で、シャフルボード(※円盤を使ったレクレーション・スポーツ)をやるわけにはいかないからね。もしくは、(※サイコロを使ったゲームの)ヤッツィーとかさ、分かるだろ? 外へ出て、羽目を外すんだよ。自分が絶対に到達できないと思っていたことをやれたんだからね。自分がとてつもなく偉大なんじゃないかって思うんだ」
かつて「ペルーの半分に匹敵する量のコカインを吸っていた」と語っていたスティーヴン・タイラーは、なくてはならないものになってしまうまでに薬物に頼るようになってしまったことを明かしている。
「俺たちはハイになるためにコカインを使って、落ち着かせるために(向精神薬の)クオルードを使っていたんだ」と彼は語っている。「酒を飲みながら、正気を保つためにコカインを使っていたんだよ。そうはならないんだけどさ。単に酔っ払って、コカインにやられるだけなんだけどね。多かれ少なかれ、昔はそういうのばっかりだったよ」
「シラフの意味を知っているバンドなんていなかったんじゃないかな」とスティーヴン・タイラーは続けている。
「当時の俺は、ハイになったことがないから、落ち着いたこともないみたいな野郎にはなりたくないと思っていてね。言ってること分かるかな。そういうわけで、俺はあらゆることで遊んでいたんだ」
スティーヴン・タイラーは薬物の使用について、最初は自身のパフォーマンスを助けてくれたものの、次第にその代償を払わされることになったと語っている。スティーヴン・タイラーによれば、同様の快感を求め続けるにつれて、摂取するアルコールや薬物の量が増えていったのだという。
「もちろん、一定の期間はうまく作用してくれたんだけどね」と彼は語っている。「次第に物事が悪い方向へと進んで行ったんだ。依存症になって、四六時中そればかりになってしまって、突然自分の能力にも影響を与えるようになるんだよ。薬物を使うとどうなるかというと、最初はうまくいくけど、最後にはうまくいかなくなるというものでね。自分を突き落とすことになるんだ。待ち受けているのは刑務所か精神異常、もしくは死でしかないんだよ」
当時を懐かしいと思うことがあるかと訊かれると、次のように語っている。「俺には今も続いているバンドがあるからね。みんな今も生きているし、みんな健康だ。50年前よりもいい演奏ができていると思うんだ。つまり。クラブハウスでやっていたような頃はまだ未熟で、みんなめちゃめちゃだったと思うからね。それは自覚しているよ」
「けど、バンドは今も一緒にいるし、人々からも求められているわけでね。みんな今も俺たちを一晩につき100万ドル以上の値段で観たいと思ってくれているんだ。また薬物を使い始めたら、そういうものを危険に晒すことになるわけでね。俺の子供たちもそうだし、猫や犬、マウイにある美しい家、ガールフレンド。すべてを危険に晒してしまうんだ」
エアロスミスは現地時間1月31日から2月2日にかけてジョージア州アトランタのステート・ファーム・アリーナで開催される「バドライト・スーパーボウル・ミュージック・フェスト」に出演する予定となっている。
広告 【独占配信】エミー賞®史上最多18部門受賞の歴史的快挙!真田広之主演&プロデュース「SHOGUN 将軍」をディズニープラスで見る
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.