クイーンのギタリストであるブライアン・メイはバンドのクリスマス・ソング“Thank God It’s Christmas”の楽曲制作を振り返り、同曲でのフレディ・マーキュリーのヴォーカルについて語っている。
ブライアン・メイはラジオ番組「アルティメット・クラシック・ロック・ナイツ」に出演して、司会のジョー・ベンソンに“Thank God It’s Christmas”の楽曲制作について語っている。
「クリスマス・ソングというのは、いつも7月の中旬頃にレコーディングされるんだ。クリスマスの時期に間に合わせるには、その頃にレコーディングしなければいけないんだよ」とブライアン・メイは語っている。
「あの曲のほとんどはロジャー(・テイラー)が作曲したんだ。コーラスが入っていなかったというところ以外はね」とブライアン・メイは続けている。「僕がコーラスをつけて、その後で長い曲が短くまとまるように一緒に取り組んだんだ。完成間近になってからフレディに聴いてもらったんだけど、とても気に入ってくれて、素晴らしいヴォーカルを入れてくれたんだ。この時の歌声は、一番控えめなものだったと思う。大好きな声だよ。当然ながらね」
1984年の11月下旬にリリースされた“Thank God It’s Christmas”だが、チャートでの成績は振るわず、全英シングル・チャートでの21位が最高位となっている。この順位に関してはバンド・エイドによる“Do They Know It’s Christmas”と同時期にリリースされたためだとする見方もある一方で、ブライアン・メイは別のことが要因だと考えているという。
「興味深いのは、この曲がイギリスではクリスマス・シングルとしてあまり注目されなかったということでね。というのも、ビデオがなかったからなんだ」と彼は語っている。「当時はすべてがビデオありきだったんだけど、僕たちはこの曲のビデオを撮らなかったんだよ。すべては頭の中で描かれるんだ。僕はとても気に入っているんだけどさ。この曲は一風変わったクリスマス・ソングなんだよ」
一方、ブライアン・メイはソロとして20年ぶりとなるシングル、“New Horizons”を2019年の元日にNASAのコントロール・センターからリリースすることが発表されている。
ブライアン・メイが最後にソロとしてリリースしたシングルは1998年にリリースしたアルバム『アナザー・ワールド』に収録された“Why Don’t We Try Again”となっている。天体物理学博士であるブライアン・メイは今回、NASAが現在進めている探査機「ニュー・ホライズンズ」のミッションに楽曲を提供することが発表されている。「ニュー・ホライズンズ」は太陽系外縁天体の調査を目的とした探査機で、2019年1月1日には史上最も遠い場所に到達する予定となっている。ブライアン・メイの楽曲には今は亡きスティーヴン・ホーキング博士によるスピーチも収録されているという。
「このプロジェクトはこれまでとは違う形で僕を駆り立てたんだ」とブライアン・メイは語っている。「僕にとって、天文学と音楽という人生の二つの側面を繋げるというチャレンジはとてもワクワクするものだった。NASAの素晴らしいミッションを主導するアラン・スターンから、去年の5月に話があってね。(次の探査目標の天体である)ウルティマ・トゥーレのためのテーマ曲を作ってもらえないか頼まれたんだ。ニュー・ホライズンズの探査機がこの新たな目標に辿り着くという時に流せる曲がないかということでね」
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