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アイアン・メイデンのブルース・ディッキンソンは自身が患った舌のガンに言及して、女性とオーラルセックスに臨んだことに焦点を当てる報道を批判している。

ブルース・ディッキンソンは以前、舌にゴルフボール程のサイズの腫瘍を患っていたほか、首の右側のリンパ節にも腫瘍を患っており、過去には性行為によってヒトパピローマウイルス(HPV)に感染したことが原因かもしれないと語っていた。

ブルース・ディッキンソンは9週間におよぶ化学療法の末、2015年の5月に腫瘍の全摘出に成功している。今回、ブルース・ディッキンソンはHPVについてはメディアによって偏見が広められているとして、多くの人々が性行為による感染症やオーラルセックスについて話すのを躊躇っていると語っている。

「どうしてそういう汚名が着せられているのか、理解に苦しむよね」とブルース・ディッキンソンはフィンランドのガン支援団体である「Syöpäjärjestöt」とのインタヴューで語っている。

「『何のガンができたの?』って訊かれた時に、『扁平上皮ガンだよ』って答えれば、『それはどんなガンなの?』って訊かれるわけでね。『子宮頸ガンだよ』って言えば、『えっ、それって同じものなの』って言われるわけでね。『その通り。喉に子宮頸ガンができたんだ』っていうさ。いつもこの流れだよ。『細胞が同じなんだよ』っていうね」

ブルース・ディッキンソンは次のように続けている。「もしも女性が子宮頸ガンにかかったら、恐ろしいことなんだけどさ。とにかく、もしも女性が子宮頸ガンにかかったら、『マジかよ! 君が女性で、悪い人間だったからかかったんだな!』とか、『お前は淫乱だったんだ』、『セックスをしたからだよ』とか言われて、誰も近づかないようになるわけでね。勘弁してくれよっていうね! そんなの誰もがすることだろっていうさ。そうでなかったら、人類はとっくに絶滅しているよ」

「つまりさ、これにはメディアの偽善、メディアっていうのはある種そういうものだけど、そういうのが関わっていると思うんだ。あいつらは哀れな男子学生みたいな感じなんだよ。『オーラル・セックスだって? 無理無理』みたいなさ。惨めだよな。人類の80%くらいはヒトパピローマウイルスに接触していると思うんだけどね。俺たちは何をしなければいけないのかというと、『どうしてだろう?』っていうことをもっと話し合うべきなんだ。つまりさ、一部の人たちはガンを患ってしまうのに、そうならない人がいるのは何故だろうっていうね。男は40代になると伝染病のように突然かかり始めるのに、どうして男用のテストはないんだ? っていうさ。女性でいうパップテストみたいな簡単なテストがあればいいのにな」

ブルース・ディッキンソンによれば、HPVによる咽喉ガンの生存率は高いといい、患者は治療を続けることで生存率を高めることができ、ガンの進行を遅らせることができるのだという。

「ほぼ100%がそうだと俺は思うんだけど、咽頭ガンを患った40代以上の男たちはみんなHPVによるものだと思うんだ。いい知らせは、HPVによる咽喉ガンは、他の咽頭ガンはあらゆるガンとも異なるものだということでね。特殊なんだよ。悪い知らせは、ガンと診断される頃には、ステージ3くらいまで進行してしまっているということだ。リンパ節にしこりを見つけてお医者さんに行くことになるんだろうけど、その頃には少し進行してしまっているんだ。ほとんど全員がそういう状況だよ。ほぼ全員がそうなんだ」

「ガンの主治医から言われたことなんだけど……というのも、俺がいろいろとググってた時があったんだけどさ。『おいおい嘘だろ! ステージ3かよ! 次はステージ4で、その次は棺の中か!』みたいになっていたら、主治医からこう言われたんだ。『落ち着いてください。学術的な分類からあなたのガンについて言いますと』って彼は言い始めてね。『私なら、ステージ1の肺ガンよりもステージ3のあなたのガンのほうがマシだと思います』って言われたんだ。俺としては、『ああ、そうなんだ』っていう感じでね。というのも、俺は親父を肺ガンで亡くしているんだけど、親父の最期の数日間は心地のいいものではなかったんだ。最期の数日間は、意識もハッキリしていたし、動き回れたりもしたんだけどね」

「とりわけガン治療などの領域において、遺伝子治療や特異療法はとても進歩しているんだ。俺が思うに、治療困難なガンの治療についても今後5年や10年でものすごく進歩するじゃないかな」

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