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ザ・1975のフロントマンであるマット・ヒーリーは、ニュー・アルバム『ネット上の人間関係についての簡単な調査』に収録されている最新曲“It’s Not Living (If It’s Not With You)”に込めた意味合いやメッセージについて率直に語り、自身がヘロインを断って「クリーンに」ならなかったなら、自らのヘロイン依存について曲を書くことはなかっただろうと語っている。

ザ・1975の最新作『ネット上の人間関係についての簡単な調査』は11月30日にリリースされる。マット・ヒーリーは「ピッチフォーク」による最新インタヴューの中で全曲解説を行っている。

マット・ヒーリーは“It’s Not Living (If It’s Not With You)”の歌詞中に登場する「ダニー」というキャラクターについて、次のように語っている。

「誰かになりすますことで、意識的に隠そうとしたんだと思うよ。苦悩とか困難をね」と彼は認めている。「『こんな友達がいるんだ。彼はあそこにとても気持ち悪い発疹があってさ(笑)』みたいな感じだよね」

「つまり、『君の友達に言ってやって』って感じなんだけどさ。けど、これが僕のことだっていうのはあまりにも明白だよね。これについては本当に話したくなかったんだよ。ヘロイン依存に苦しんだ5年間についてさ。実際、この事実が明るみに出ちゃうっていう悪夢を見てた。だから、この曲で明かすのはユーモアを込めた抵抗なんだ」

“It’s Not Living (If It’s Not With You)” で歌われた薬物依存症について、何を「表現しよう」としていたのかと問われ、マット・ヒーリーは次のように語っている。「クリーンになっていなければヘロインについての曲は書かなかっただろうね」

「『ヘロインをやった』ぐらいだと、それについて語る気にはならない。カート・コバーンだって薬物依存を美化しようとはしなかっただろう。だって、彼は間違いなく世界で一番かっこいい男だったし、グランジはとにかく暗かったし、それに彼は真実を語っていたからね。一方で、ピート・ドハーティはまた別のキャラクターだよね。それが僕のずっと恐れていることだったんだ。この手の病を嫌な形で礼賛してしまうっていうね。僕はラッキーだったよ。何も失っていないからね」

「それがよくみんながリハビリ施設に入所する理由だからね。彼らはたくさんのものを失って、これ以上何かを失うということに耐えられなくなるのさ。だけど、僕はラッキーだったんだ」

先日、ザ・1975はグラスゴー・サマー・セッションズ2019でヘッドライナーを務めることが明らかになっている。

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