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リチャード・アシュクロフトはザ・ヴァーヴで1997年にリリースした“Bitter Sweet Symphony”を巡る法定闘争について振り返り、ロイヤリティの一部を取り戻せる可能性に言及している。

ザ・ヴァーヴの代表曲となっている“Bitter Sweet Symphony”は、1965年にザ・アンドリュー・オールダム・オーケストラがレコーディングしたザ・ローリング・ストーンズの“The Last Time”をサンプリングしていることが明るみになった直後に著作権を巡って訴訟を起こされている。

“Bitter Sweet Symphony”には当初ソングライターとしてリチャード・アシュクロフトの1人だけがクレジットされていたが、その後、ザ・ヴァーヴはザ・ローリング・ストーンズのカタログの著作権を保有しているアラン・クライン率いるアブコ・ミュージック&レコーズとの法廷闘争に破れ、楽曲の権利やロイヤリティをアラン・クラインと同社に譲渡することとなっている。“Bitter Sweet Symphony”のソングライターにはザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズの名前もクレジットされている。

元ザ・ヴァーヴのフロントマンであるリチャード・アシュクロフトは今回、「コンシークエンス・オブ・サウンド」のポッドキャスト「カイル・ メレディス・ウィズ……」に出演して、アブコ社の代表を務めている(故アラン・クラインの息子である)ジョディ・クラインを批判している。

「今は息子があの会社を引き継いだみたいだからね。俺の金を取り返しに行くつもりだよ」とリチャード・アシュクロフトは語っている。「神様のみぞ知る大金を俺は1997年に盗まれ、その金は今もそいつらの手元にあるんだ。基本的なことを言えば、俺は相手がどこの出自だろうが関係ないんだ。これは本気の話でね……だからアラン・クライン・ジュニアに伝えてやるよ。俺は自分の金を取り戻しに行くってな」

「というのも、あいつの父親がいた時代の音楽業界は、誰もがギャングスタになって人々を脅していたんだ」と彼は続けている。「残念なことに、音楽業界を牛耳るようになると、この世界にいる誰でもギャングスタになり得たんだからね。事実上のギャングスタになって、好きなようにギャングスタとして振る舞い始めるんだ。2回電話をすれば、ギャングスタに繋がるよ。全員がギャングスタだからね」

「今はもうギャングスタ的なアティテュードはなくなっているわけでね。そういう大物にビビる必要はなくなったんだ。70年代とかにいた大物マネージャーの話を聞くと笑ってしまうよ。今そんな奴らがいたら、『出て行けよ。お前は5分と持たないから』っていう話でね。今は別世界なわけで、あの会社で働いてる奴らだってそのことは分かってるはずだよ」

リチャード・アシュクロフトは同じインタヴューの中で、最新作『ナチュラル・レベル』に収録された“Money Money”について、アブコのような企業に向けて書いた楽曲であることを明かしているほか、近い将来にアブコ社に対して何らかのアクションを起こす可能性を示唆している。

「俺がもしあいつらなら、ぜひやりたいことがあるんだけどさ。アブコ社を数年間追ったリアリティ番組に出演するんだよ。間違いなく面白いだろうし、あいつらがどういう風にこのくだらない会社を運営しているかが分かるんだろうからね。極論を言えば、あいつらだって単に仕事をしている普通の奴らだろ。当時働いていた奴らのほとんどは亡くなっているんだろうからさ」

「ザ・ローリング・ストーンズさえもう争うつもりもないみたいなんだ。俺にはそのつもりがあるんだけどさ。ザ・ローリング・ストーンズでさえアブコの権利は持てないわけで、すごくおかしな状況だよ。デカいトレイラーがあるのに、左に曲がるつもりも、走らせるつもりもないんだ。左に曲がるつもりもないわけでね。でも、俺は『ああ、今も幸せだ』っていう感じでね。俺は分かってるからさ」

「実際、数週間前に分かったことがあって、『オーケー、理解できたよ。今何が必要なのかが分かった』と思ったんだけどさ。1997年の出来事をフィルターに通して見て、そもそもの本質まで辿ってみたら、既に1億ドルの価値があったはずのものの50%をあのギャングスタに盗まれていたことに気が付いたんだ。そういうわけで、このことは永遠に忘れないだろうね」

リチャード・アシュクロフトは次のような言葉でアブコ社についての言及を締め括っている。「この話は、俺の人生の中でも美談になっているよ。ザ・ステイプル・シンガーズから始まった壮大な物語の一部で、それは同時に音楽の物語の始まりであり、支配の物語の始まりでもあるんだ。魂をあからさまに弱められ、それを捕らえられ、マーケティングされ、魂は亡くなり、甦る。これは個人的な話ではなく、コミュニティ全体の物語なんだよ」

「これ以上惨めでくだらない政治的なゲームの駒に使われるつもりはないっていうことだよ。鍵を握っているのは俺たちなんだ。以前よりも力は増している。もしも自分で鍵を握っているのに気が付いていないのなら、それは鍵を持っていることに気が付いていないだけなんだ。俺が言ってること分かるか?」

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