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カート・コバーンは、ラップ・ミュージックに進出しようとする白人について語った未公開のインタヴュー音源が公開されている。

これはニルヴァーナのフロントマンであるカート・コバーンが当時21歳だったロバート・ロルッソに対して行ったインタヴューで、ニルヴァーナが『ネヴァーマインド』のプロモーションを行っていた1991年の9月20日にトロントで収録されたものだという。

10分弱に及ぶインタヴューの中で、ロバート・ロルッソはカート・コバーンに対し、彼が米『ビルボード』誌とのインタヴューで語った「白人は黒人を長らく盗用してきた。ラップ・ミュージックはアフリカン・アメリカンに残しておくべきだと思うよ」という発言について質問している。

カート・コバーンは「その時の俺は酔っていたのかな?」と答えると、続けて次のように語っている。「俺はラップ・ミュージックのファンだけど、そのほとんどは女性蔑視的だよね。それには我慢ならないんだけどさ」

カート・コバーンはラップ・ミュージックの「そこまでのファンではない」としながらも、「敬意を持っているし、大好きだよ。その音楽が広まった時の、オリジナルな形を維持している音楽の一つだからね」と続けている。「けど、白人がラップしているのは、白人がダンスしているのを見るようなものだよね。俺たちはダンスをできないし、ラップだってできないのにさ」

同じインタヴューの中で、カート・コバーンはインタヴューを好きではない理由についても言及しており、その過程を「くだらない」と感じるからだと語っている。「いつも同じ質問をされることにウンザリしているんだ」と彼は語っている。「理解はできるんだけどさ。それから、ほとんどのインタヴュアーたちがスタンダードな質問をしなきゃいけないのは、俺たちにまだそこまでのイメージができあがっていなくて、バンドにまつわるストーリーがほとんどないからだっていうのも分かるんだけどね。つまりさ、俺たちから掴める情報をベースにインタヴューを構成するわけだからね」

カート・コバーンはまた、自分たちに対する「インディ・レーベルからメジャー・レーベルへ行った」という見方にウンザリしているとも述べており、次のように語っている。「起きてしまったことだし、俺たちにはどうすることもできないからね。だから、それを分析することに意味なんかないんだよ」

カート・コバーンのインタヴュー音源はこちらから。

一方、ニルヴァーナの現存するメンバーは現地時間10月6日に、フー・ファイターズが主宰するフェスティバル「カルジャム」で共演を果たしている。デイヴ・グロールとクリス・ノヴォゼリック、パット・スメアは、ジョーン・ジェットやザ・ディスティラーズのブロディ・ドール、ディアー・ティックのジョン・マッコーリーらをゲストに迎えて6曲をパフォーマンスしている。

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