クイーン、そしてフレディ・マーキュリーの生涯を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』に出演している女優のルーシー・ボイントンは、映画がストレートウォッシュ(異性愛化している)という批判に言及している。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』は1970年のクイーンの結成から1985年の「ライヴ・エイド」までの彼らがスターとして歴史に名を刻む歩みを描いたもので、フレディ・マーキュリーをラミ・マレックが、ブライアン・メイをグウィリム・リーが、ロジャー・テイラーをベン・ハーディが、ジョン・ディーコンをジョゼフ・マゼロが演じている。
今年の5月に『ボヘミアン・ラプソディ』の予告編が公開された際、脚本家/プロデューサーとして知られるブライアン・フラーは同作について、同性愛者としてのフレディ・マーキュリーのセクシャリティを軽視しているとして批判していた。
「『ボヘミアン・ラプソディ』の予告編で、ゲイ/バイセクシャルのスーパースターであるフレディ・マーキュリーが女性とふざけ合ったりじゃれ合うシーンは描かれているのに、男性への愛が描かれていないことに控えめに言っても頭にきた人は他にいないかい?」とブライアン・フラーはツイートして、ファンやフォロワーたちの間でも議論が巻き起こることとなっている。
『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーの長年の友人で元フィアンセのメアリー・オースティンを演じているルーシー・ボイントンは今回、フレディ・マーキュリーが異性愛者として描かれているという批判について「もどかしい」として、議論の発端となっている「60秒の予告編は実際には何も予告していない」と語っている。
「みんな何か批判するものがほしいだけで、それってちょっと迷惑よね。とりわけ、実際にそうなってしまうとね。この映画で誇りに思っていることの一つは、スキャンダルや詮索みたいなものに立ち入ってないと思えるところなの」と彼女は「デジタル・スパイ」に語っている。
「人々がこの作品に何を求めているのかが分からないわ……いつも訊かれるのは、フレディが抱えていた闇のことだったり、そういうことだから。この映画は彼を祝福するものであって、彼を讃える頌歌なのよ」
フレディ・マーキュリーとメアリー・オースティンの別れのシーンについてルーシー・ボイントンは「他に誰も部屋におらず、何を実際に話したのかは分からないわけだから、あくまで創作としての解釈」だと述べている。
「観客に最大のインパクトを残すためにも最大限効果的な形で描こうとしたんだけど、奇妙な瞬間だったわ。メアリー・オースティンがこれを観たら満足してくれるだろうかとか、どうすれば当時のことを忠実に描けるだろうっていうことを考えていたの」と彼女は続けている。「いろいろなことを同時進行で考えていたのよ。本当に怖かったわ」
映画『ボヘミアン・ラプソディ』は日本で11月9日に公開される。
日本オリジナル予告編映像はこちらから。
映画の詳細は以下の通り。
原題:Bohemian Rhapsody
監督:ブライアン・シンガー
製作:グレアム・キング/ジム・ビーチ
音楽総指揮:ブライアン・メイ(クイーン/ギター)/ロジャー・テイラー(クイーン/ドラマー)
出演:ラミ・マレック/ジョセフ・マッゼロ/ベン・ハーディ/グウィリム・リー/ルーシー・ボイントン/マイク・マイヤーズ/アレン・リーチ
全米公開:11月2日
配給:20世紀フォックス映画 © 2018 Twentieth Century Fox
映画の公式サイトはこちらから。
http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/
広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.