デヴィッド・ボウイは、生前にストーン・テンプル・パイロッツの元フロントマンである故スコット・ウェイランドに手を差し伸べようとしていたという逸話が明らかになっている。
デヴィッド・ボウイは2015年にMTVの番組で司会を務めるマット・ピンフィールドに対し、自分に連絡を寄こすようにスコット・ウェイランドに伝えてくれるよう頼んだという。マット・ピンフィールドは9月6日に刊行した著書『オール・ジーズ・シングス・ザット・アイヴ・ダン:マイ・インセイン,インプロバブル・ロック・ライフ(原題)』の中で、当時のことを振り返っている。
スコット・ウェイランドは、2015年の12月にミネソタ州での公演に向かっていたツアーバスの中で、薬物のオーヴァードーズが原因で亡くなっているところを発見されている。デヴィッド・ボウイは、そのおよそ1ヶ月後の2016年1月に亡くなっている。
「最後にデヴィッド(・ボウイ)と話したとき、会話の最後に呼び寄せられて、彼にこう言われたんだ。『君はスコット・ウェイランドと友人なんだよね』と」とマット・ピンフィールドは述べている。「『もしも助けが必要なら、僕が話し相手になるよっていうことを、彼に伝えてくれないかな』とね」
スコット・ウェイランドはデヴィッド・ボウイへの愛を公の場で示しており、ストーン・テンプル・パイロッツはデヴィッド・ボウイの“Andy Warhol”を頻繁にカヴァーしていた。スコット・ウェイランドは亡くなる数日前、米『ローリング・ストーン』誌とのインタヴューで、デヴィッド・ボウイとコラボレーションするのが夢だと語っている。「俺は彼から、音楽も、ヴォーカルも、ファッションも、一番大きな影響を受けているんだよ」とスコット・ウェイランドは当時語っている。
スコット・ウェイランドが自身のバンドであるザ・ワイルドアバウツと共にデヴィッド・ボウイの“The Jean Genie”をパフォーマンスする映像はこちらから。
マット・ピンフィールドは次のように続けている。「デヴィッド・ボウイは、スコットに近いものを見つけたんだと思う。ストーン・テンプル・パイロッツのサード・アルバム(『ヴァチカン』)に収録されている“And So I Know”や、『パープル』の“Kitchenware & Candybars”に力強く現れているような音楽的な影響だけでなく、彼が悪魔と闘っていたという点でも類似していたんだ」
「それで、スコットのソロ公演のバックステージに行った時に、デヴィッドからの伝言を彼に伝えたんだ。そうしたら、『彼とぜひ話がしたいね』とスコットは言っていてね。それがスコットとの最後の会話だったんだ。2016年が始まる頃には、スコットもボウイもこの世を去ってしまっていたんだよ」
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