Tom Martin/NME

Photo: Tom Martin/NME

北京の情報サイト『ザ・ベイジンガー』によると、10月6日に北京のマスターカード・センターで行われたメガデスのコンサートが、おそらく政府の検閲によって、突然1時間で終了してしまったという。

この日のメガデスのコンサートでは、歌詞の検閲のためか、インストゥルメンタルで演奏される楽曲もあり、“Skin Of My Teeth”がインストゥルメンタルで演奏されたほか、“Holy Wars”や“Angry Again”などの代表曲もセットリストからは外されていたという。

メガデスのリーダー、デイヴ・ムステインはショウの最後に、政府の介入がコンサートを予想以上に短くした原因であることをほのめかしている。“Peace Sells…But Who’s Buying?”のパフォーマンス後、観客に手を振りながら「皆、おとなしく帰ってくれることに感謝するよ。おかげでまたここに戻って演奏できるよ」と語ったという。

中国版の『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙は次のように述べている。「(中国では)エンターテイメント企業はショウの分単位のスケジュールやセット・リストを提出するなど複雑な手順を踏まなければなりません。2008年にアイスランドの歌手のビョークが上海でのコンサートで政治的にデリケートな問題であるチベットの独立について歌って問題になった事件がありましたたが、そのような事態を防ぐために必要な検閲なのです」という。

メタリカのメンバーは2013年に中国でコンサートを行う許可を申請した際に、中国政府から全曲の歌詞を政府に送るよう、求められたと明かしている。「セット・リストを渡すと、彼らは歌詞をチェックしてどの曲が演奏OKで、どの曲がNGかを選別したんだ」とメタリカのギタリスト、カーク・ハメットは語っている。「“Master Of Puppets”のような歌詞は破壊分子とみなされて、演奏は許可されなかったんだ。ちょっと怖いよね」。さらにフロントマンのジェイムズ・ヘットフィールドは「(演奏を)禁止することで、余計に注目を浴びるよね。意味がないよ」と付け加えている。

メガデスの今回のツアー・ラインアップはバンドの設立メンバー、デイヴ・ムステイン(ギター、ヴォーカル)とデイヴィッド・エレフソン(ベース)とラム・オヴ・ゴッドのドラマー、クリス・アドラー、そしてアングラのメンバーとして知られるブラジリアン・ギタリストのキコ・ルーレイロをフィーチャーしている。

北京でのコンサートではクリス・アドラーの代わりにメガデスのドラムテクとしても活動するヴェテラン・ドラマーのトニー・ラウリーノ(元ディム・ボガ―、ナイル、エンジェル・コープス)が参加している。

メガデスの15枚目のスタジオ・アルバム『ディストピア』は2016年1月22日に発売が予定されている。2013年の『スーパー・コライダー』に続く作品となる本作は、今年テネシー州ナッシュビルでレコーディングされ、以前ラム・オヴ・ゴッド、オール・ザット・リメインズ、ゴジラなどの曲を手掛けたジョシュ・ウィルバーによりミックスされている。

新作に収録される“Fatal Illusion”の音源はこちらから。

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