GETTY

Photo: GETTY

アレサ・フランクリンの遺族は彼女の葬儀で述べられた弔辞について「無礼で不快なものだった」とする声明を発表している。

アレサ・フランクリンの遺灰は現地時間8月31日に埋葬されており、同日にデトロイトのグレイター・グレイス・ テンプルで葬儀が執り行われている。アレサ・フランクリンは現地時間8月16日に膵臓ガンとの闘病の末に76歳で亡くなっている。

牧師のジャスパー・ウィリアムス・ジュニアが葬儀で弔辞を述べており、彼は弔辞の中で黒人同士の犯罪や殺害についての言及を含む、ブラック・アメリカンの現状について述べている。「もしも今日、あなたが私に『黒人の命を尊重しますか?(ブラック・ライヴス・マター)』と訊くことを選ぶなら、私はこのように答えるでしょう。『いいえ、黒人の命は尊重されていません』と」

「黒人の命が尊重されることはないでしょう。黒人の命は尊重されるべきではないのです。黒人の命は尊重されることがあってはならないですし、黒人たちがお互いの命を尊重して殺害を止めるまで、黒人の命が尊重されることはないのです。黒人の命が尊重されることは決してないでしょう」

牧師は弔辞の中で一人親家庭についても言及しており、次のように述べている。「黒人の女性は黒人の男の子を男に育て上げることはできないです。みなさんのご近所や教会にも、どうすべきか分からず苦労しているシングルマザーの方々がいらっしゃることでしょう」

彼はさらに続けている。「家庭には男性が必要なのです。物事を教えたり子供たちを育てることによって、私たちはブラック・アメリカンの状況に変化をもたらすことができるのです」

アレサ・フランクリンの甥であるヴォーン・フランクリンは声明の中で牧師の弔辞を批判しており、次のように述べている。「ジャスパー・ウィリアムス牧師は、50分以上を費やしながら、一度もきちんと彼女を追悼することはありませんでした」とヴォーン・フランクリンは述べている。「私たちは、ジャスパー・ウィリアムス牧師がこの場を家族として同意しかねる自身の否定的なアジェンダを広める場として使われたように感じています」

ヴォーン・フランクリンによれば、ジャスパー・ウィリアムス・ジュニアがこの役を務めたのは、彼がアレサ・フランクリンの父親や兄弟、姉妹の葬儀で弔辞を述べたことがあったからだという。「私の叔母が生前にジャスパー・ウィリアムス・ジュニアに弔辞を読んでもらえるよう頼んだことは一度もありませんでした。死期が近づいていることについて、彼女は誰とも話をしたことがなかったからです」

「しかしながら、ウィリアム・J・バーバー博士やアル・シャープトン牧師、マイケル・エリック・ダイソン、ジェイムス・ホーリー、E・L・ブランチ牧師など、弔辞を読んでいたら素晴らしいことになっていたであろう多くの方々を叔母は崇拝していました」

アレサ・フランクリンの家族が声明を発表するのに先立って記者会見が行われており、ジャスパー・ウィリアムス・ジュニアは自身の弔辞に向けられている批判について、自身はアレサ・フランクリンから信頼されており、葬儀で弔辞を読んでもらえるよう頼まれたと語っている。彼はシングルマザーについての発言にも言及して、彼女らが子供を育てられないという意味ではなかったと弁明している。

「私は子育てに苦労している多くのシングルマザーの方々について話をしているのです。黒人のコミュニティにおいて、子供のための教育は存在していません」とジャスパー・ウィリアムス・ジュニアは語っている。「喩えとして、男の子が一人いたとしましょう。70%以上の家庭ではかけがえのない女性たちが主を務めており、尊くて、美しく、誇り高い彼女たちは男の子を男に育て上げることができないのです」

また、ブラック・ライヴス・マター運動への言及については次のように語っている。「私が言いたいのは、黒人という人種として、警察官に黒人を殺害されたらふんぞり返って怒り出すのに、黒人によって100人の黒人が殺害されていても声を上げないことは間違っているということなのです。命の価値という意味で黒人の命が重要ではないと言っているわけではありません。アレサへのリスペクトを込めて、黒人たちが黒人をリスペクトしない限りは、黒人の命が尊重されることはあり得ませんし、尊重されることはあってはならないのです。それでしか黒人の命は尊重されないのです」

アレサ・フランクリンが自身の弔辞に満足していると思うかと訊かれると、ジャスパー・ウィリアムス・ジュニアは次のように答えている。「彼女が公民権運動に多大なる貢献をしたことや、私たちに与えてくれたものについて考えれば、私が黒人の状況に変化をもたらそうと考えていることについて、彼女もきっと満足してくれることでしょう」

アレサ・フランクリンの葬儀はオンラインで生中継されているほか、一部がアメリカのテレビ番組でも放送されている。葬儀には、スティーヴィー・ワンダーやアリアナ・グランデ、チャカ・カーン、ジェニファー・ハドソン、グラディス・ナイトらが参列して追悼パフォーマンスを行っている。

Copyright © 2022 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.

関連タグ