カート・コバーンの娘のフランシス・ビーン・コバーンは、元ニルヴァーナのフロントマンである父親の遺書の言葉を引用する理由について語っている。
シンガーで、モデルや活動家としても知られるフランシス・ビーン・コバーンは今回、アイルランド版『インデペンデント』紙とのインタヴューの中で、カート・コバーンの母親と妹がキュレーターを務めた彼に関する新たな展覧会について語っているほか、父親を失ったことの影響や彼のアートの偉大さについても言及している。
「(高校を中退した後に)本当の意味で自分自身に戻ることができて、ホラー映画やコミック、絵に夢中になったの」と彼女は語っている。「自分の部屋に落書きをしてた。壁中にやったし、扉や天井にも落書きをしてたの」
「あの時の私は、自分らしさを取り戻そうとしていたんだと思うわ。日々、なじむことができて、まるで自分だけの世界にいるように感じられる、そうした環境を生み出すことでね。というのも、大抵、空想の世界の方がむしろ私にとっては現実みたいだったから。当時は、自分の思考の中に逃げ込むほうが現実と向き合うよりも心地がよかったわ」
フランシス・ビーン・コバーンは先日、薬物中毒に苦しんでいたことを明かしているが、現在は使用を断っているといい、同じような状況にある人々から届くメッセージに支えられていると語っている。
「あの投稿をした時に一番嬉しかったのは、分かるよって言ってくれる人だったり、私が経験したことを乗り越えたことのある人たちや、まさに乗り越えようとしている人たち以外の人たちからもメッセージをもらえたということなの」とフランシス・ビーン・コバーンは語っている。「でも、一番心強かったのは、あの投稿だったり、私の綴ったことや私がそれを世の中と共有する余裕を持っていたことが、自分自身の依存症の問題に向き合うきっかけになったってたくさんの人から言ってもらえたことよ」
フランシス・ビーン・コバーンは、投稿に対する人々からの反応で自分に「人々と繋がろうとする力や思いやりの心」があることに気づいたといい、その後、父親の遺書にある「ピース、ラヴ、エンパシー」という言葉を引用する理由について明かしている。
「『ピース、ラヴ、エンパシー』という言葉については健康だったり、思いやり、そして本当の意味で平穏や愛、共感を意味するようなものとして取り戻したいの」と彼女は続けている。「そう、こうした繋がりというのは、すごく暗部から生まれたものよね。そういうことに言及するのは大変なことでもあるけど、でも同時に、私に向き合い方というのはそこに力を取り戻すということなの」
一方、フランシス・ビーン・コバーンは先日、自身の音楽を正式にリリースすることをほのめかしている。「楽曲をフルでリリースする予定はありますか?」というファンのコメントに対してフランシス・ビーン・コバーンは一言「そうね」と応じている。
カート・コバーンが彼女の芸術作品をどう思うと思うかについての質問には、フランシス・ビーン・コバーンは次のように答えている。「それに対する答えはないわ。誰かの代わりには話したくないもの。もしも彼が私の作品を好きじゃなかったとしても、今の私という人間を誇りに思ってくれていることを願うわ。私が人生で他の人に望むのはそれだけよ」
広告 【独占配信】エミー賞®史上最多18部門受賞の歴史的快挙!真田広之主演&プロデュース「SHOGUN 将軍」をディズニープラスで見る
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.