レディオヘッドは、ドラム・クルーが亡くなった2012年のステージ崩壊事故が起きて以来初となるトロント公演で事故への説明責任を呼びかけている。
あの日、レディオヘッドはトロントのダウンズヴュー・パークで公演を行うため準備を進めていたが、その際にスコット・ジョンソンのいたステージが崩壊している。ドンカスター出身の33歳だった彼はキーンを初めとした多くのツアー・アーティストと仕事をしてきていた。この事故では他に3人がケガをしている。
2013年、カナダのオンタリオ州の労働局は労働安全衛生法に違反した疑いで、ライヴ・ネイションと足場を組んだ「オプテックス・ステージング・アンド・サーヴィス」と技術士のドメニック・カリアリを起訴している。ライヴ・ネイションは訴訟の中で違法行為はしていないと否定している。
現地時間7月19日、事故以来となったトロント公演でトム・ヨークは次のように語っている。「僕らはトロントで公演をやりたいと思っていたんだけど、ステージが崩壊して、仲間であり友人の1人を失ったんだ」
「君たちの街では説明責任を負う人たちがその責任を果たしていないままでね。その沈黙っぷりといったら、ひどいものなんだ」
トム・ヨークは観客にスコット・ジョンソンに対する黙祷を求めた後、“Karma Police”を演奏している。
観客が撮影した映像はこちらから。
トム・ヨークの責任の呼びかけはレディオヘッドのドラマーであるフィル・セルウェイによるコメントを受けたものとなっている。
BBCの「ニュースナイト」に出演したフィル・セルウェイは、あの事故について「真の答え」は出ていないと語っている。「すごくもどかしいんだ。専門的な事柄で裁判は頓挫しているからね」と彼は語っている。「だから、真の答えが出ないままになっているんだ。その答えがなければ、あのような事故が再び起こることはないと僕たちは保証することができないんだよ」
昨年9月、トム・ヨークは裁判が「停止」され、前に進まなくなったことについて発言している。
この決定を受けて、公演でサポート・アクトを務める予定だったカリブーは次のようにツイートしていた。「(ステージが崩壊した時にその裏にいた人間として、そして1時間後にはステージに上がる予定だった人間として)これは完全に戯言だよ」
トム・ヨークはこれに応じる形で一言「まったくあきれてものも言えないよ」とツイートしている。
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