クリフ・リチャードは、2014年に自宅が家宅捜索をされている模様を生中継したとしてBBCを訴えていた裁判で、彼に20万ポンドを超える賠償金が支払われることが明らかになっている。
高等法院の判事であるミスター・ジャスティス・マンことアンソニー・マンはBBCらに対し、現在77歳のクリフ・リチャードに21万ポンド(約3,100万円)を支払うよう命じている。
クリフ・リチャードは、BBCがサウス・ヨークシャー警察から秘密裏に入手した情報を基に、バークシャーのサニングデールにある自宅を警察が家宅捜索する様子が生中継で報じられており、自身のプライヴァシーを「深刻に侵害した」として、BBCに訴訟を起こしていた。
警察は当時、過去に彼が児童に対して性的不品行をはたらいた疑いがあるとみてクリフ・リチャードの自宅の家宅捜索を行っている。
BBC statement regarding ruling in Sir Cliff Richard case: https://t.co/BXyksCbNJI pic.twitter.com/0nwlir9JUU
— BBC Press Office (@bbcpress) July 18, 2018
クリフ・リチャードには損害賠償として19万ポンド(約2,800万円)が支払われるほか、BBCが番組を賞に応募したとして追加で2万ポンド(約300万円)が支払われるという。
19万ポンドについては、BBCがそのうちの65%を負担し、サウス・ヨークシャー警察が残りの35%を負担する。
クリフ・リチャードは判決について、「素晴らしい報せ」だとした上で、「胸が詰まる思いだ」と述べている。
判事のアンソニー・マンは次のように語っている。「クリフさんにはプライバシーに対する権利があり、BBCは正当性なくそれを侵害したのです」
サウス・ヨークシャー警察は以前、今回の判決とは別に賠償金としてすでに40万ポンド(約5,900万円)を支払っている。一方で、BBCは2016年にクリフ・リチャードに謝罪を申し出ている。
2014年の家宅捜索は、ある男性がロンドン警視庁に提供した情報に基づいて行われており、男性によれば、彼は幼少期にシェフィールド・ユナイテッドのホーム・スタジアムであるラモール・レーンで開催された、牧師のビリー・グラハムも参加した宗教イベントで、クリフ・リチャードから性的な嫌がらせを受けたことがあると主張していた。
サウス・ヨークシャー警察は2014年7月から彼の猥褻行為疑惑について捜査しており、家宅捜索は同年の8月に行われている。
クリフ・リチャードは逮捕されるまでには至らず、検察は2016年6月に彼の無罪を認めている。
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