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2017年のアメリカ人ミュージシャンの平均収入を調査した、あるレポートの結果が発表されている。

音楽産業リサーチ協会とプリンストン大学のリサーチ・センターが、グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーによるミュージケアーズと共同で行った今回の調査はアメリカにいる1,227人のミュージシャンを対象に行われている。2017年における彼らの平均収入は約35,000ドル(約385万円)だったことが明らかになっている。

しかしながら、米『ローリング・ストーン』誌の報道によれば、音楽関連の活動であるライヴ活動や、宗教式典への出演、マーチャンダイズの販売、YouTubeでの収益、音楽レッスンなどを含む音楽関連の活動による収入は、約21,300ドル(約230万円)に留まっているという。

加えて、調査に協力したミュージシャンのうちの61%は「音楽関連の収入のみでは生活費を賄えない」と語っているという。米国コミュニティ調査が2012年から2016年にかけて行っている調査では、アメリカのミュージシャンの平均収入は20,000ドル(約220万円)から25,000ドル(約275万円)の間を推移しており、21,300ドルという今回の調査結果もこれらの数字の間に留まっている。

今回の調査では、アメリカのミュージシャンが平均で1週間に14時間のパフォーマンスを行っていることも明らかになっている。また、パフォーマンスに関連する移動時間は1週間に平均で約6時間、作曲作業には1週間に平均で約4時間30分費やされているという。加えて、音楽とは関連しない活動に1週間に平均で約7時間50分が費やされていることも明らかになっている。

また、今回明らかになった他の調査結果として、女性ミュージシャンたちが以前にも増して差別や嫌がらせに直面していることが明らかになっている。米国コミュニティ調査による2016年の集計では、調査対象となったミュージシャンの中で女性はその34.2%を占めているが、今回の調査では72%の女性が女性差別を経験したことがあると答えているほか、67%がセクシャル・ハラスメントを受けた経験があると答えているという。

レポートの詳細はこちらから。

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