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モリッシーがマンチェスターで公演を行う同日に人種差別に抗議するパーティーが開催されることが発表されている。

パーティーは13ヶ月の懲役が言い渡された極右団体の創設者であるトミー・ロビンソンを支持する発言をモリッシーがしたことに抗議するためのものとなっている。

モリッシーは以前、移民による集団強姦の裁判を裁判所の前で生中継していたことで「秩序を乱した」として逮捕されたトミー・ロビンソンについて次のように語っていた。「僕はこれを切実な問題と思っていてね。なぜなら、今では労働党も保守党も言論の自由を信じていないわけでね……例えば、トミー・ロビンソンに対するショッキングな扱いを見てみてくれよ」

「僕は今、アン・マリー・ウォーターズが率いる『フォー・ブリテン』という新党を支持しているんだ」とモリッシーは語っている。「どこかの政党に投票するのは僕の人生で初めてのことだよ。僕もようやく希望が持てたんだ。与党が保守党から労働党になって、また保守党に変わって、労働党に戻るっていうのを繰り返すのは、無意味だと思っているんだよ」

「フォー・ブリテンはいかなるメディアの支援も受けていないし、よくある子供みたいな人種差別主義者呼ばわりの批判をされてきた。だけど、人種差別主義者という言葉は、『私に同意しないならあなたは人種差別主義者です』っていうこと以外にはもはや意味のない言葉だと思っているんだ。人々はこんなにもすっかりバカになってしまうんだよ」

モリッシーは現地時間7月7日・8日にマンチェスターのキャッスルフィールド・ボウルで公演を行う予定となっている。「ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ」と題された抗議パーティーは現地時間7月7日の15時から8日の深夜0時にかけてディーンズゲートのバー、レヴォリューションの付近で開催されることが発表されている。

ハシエンダのDJであるデイヴ・ハースラムは「モリッシーの物議を醸す発言や彼が極右を支持していることに抗議する」ためにイベントの開催を決めたと『ガーディアン』紙に語っている。

「マンチェスターは私たちの地元です。マンチェスターは移民たちのもとに建設された都市であり、素晴らしいバンドや素晴らしいクラブを輩出してきた輝かしい歴史のある都市なのです。音楽は人々を一つにします。知らない人同士も、兄弟や姉妹のようになるのです。こういったポジティヴさは、マンチェスターを初めその他の場所にまで伝染していくことでしょう」

フェイスブックに掲載されている『ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ』のイベントページには次のように記載されている。

「ここ数年の間に、ザ・スミスの元シンガーの人種に対する考えはとりわけ耳に障るものになってきました。モリッシーは中国の人々を『亜種』と呼び、ドイツの国境を移民に開放したとしてアンゲラ・メルケル首相を激しく非難して、アン・マリー・ウォーターズやイングランド防衛同盟の創設者であるトミー・ロビンソンのような極右の人々に対する支持を表明しています。その一方で、彼は『ムスリムの友人がいる』とも主張しています。

モリッシーはもう30年以上マンチェスターに住んでいませんし、国外居住者となった彼は今や、多くの極右の政治家や国外居住者、タブロイド紙、そしてメディアを毛嫌いするような、私たちのコミュニティを分断しようと目論む攻撃的な人々の仲間入りを果たしたのです。

マンチェスターは私たちの地元です。マンチェスターは移民たちのもとに建設された都市であり、素晴らしいバンドや素晴らしいクラブを輩出してきた輝かしい歴史のある都市なのです。

私たちはどうすればヘイト思想に対抗できるのでしょうか? 音楽に語らせましょう。無料のパーティーを開催して、美しいほどに多岐にわたる心や希望に満ちた音楽で一日を祝福するのです。

あると嬉しいもの:連帯感、愛、団結力、ポジティヴさ、レゲエ、ファンク、ソウル、ディスコ」

『ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ』への入場は無料となっており、主催者はモリッシーのコンサートに行く人たちにも公演の前後に立ち寄ってほしいと述べている。

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