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モリッシーはイギリスの極右政党である「フォー・ブリテン」党への支持を表明する公開書簡を投稿し、その中で人種差別やファシズムについて「軽蔑する」と綴っている。

元ザ・スミスのフロントマンであるモリッシーは先日来、自身のウェブサイトである「モリッシー・セントラル」で自身の政治的スタンスを表明しており、自身を批判した『インディペンデント』紙への反論記事や、ロンドン市長のサディク・カーンを批判する記事などを投稿している。

モリッシーは今回、新たなブログ記事の中でアン・マリー・ウォーターズによって設立された極右政党の「フォー・ブリテン」党への支持を表明している。アン・マリー・ウォーターズは、イギリス独立党党首のナイジェル・ファラージから自身や支持者について「ナチスのレイシスト」と揶揄されたことからイギリス独立党を離党し、「フォー・ブリテン」党を設立している。

「僕は人種差別を軽蔑する」とモリッシーはブログの冒頭に綴っており、ブログのタイトルにはソロ・アルバム『ユー・アー・ザ・クワーリー』収録の“Irish Blood, English Heart”の歌詞を引用して、「僕はイングランドが労働党や保守党にうんざりする日を夢見ている」というタイトルが付けられている。

「僕はイスラム教徒の友人のためなら何だってするし、彼らも僕のために何だってしてくれることを知っている」

「こういう視点から考えれば、我々の安全を守ってくれるイギリスの政党はたった1つしかないんだ。それはフォー・ブリテンなんだよ」と彼は続けている。

「どうか彼らにチャンスを与えてくれ。彼らに耳を傾けてくれ。フォー・ブリテン党をレイシストだとかファシストだと言う主流メディアによる圧力に影響されないでくれ。僕を信じて欲しい。彼らは正反対なんだ! 自分の心を閉ざさないでくれ。フォー・ブリテン党はイギリス社会を1つにしてくれる。前に進むのに必要なのは暴力じゃないんだ」

ブログの中でモリッシーは労働党について「絶望的なほどナイーヴ」だと綴り、テリーザ・メイ首相については彼女の政策のせいで「イギリスを国際的な標的」にしたと批判しているほか、左翼については「被害者的な見方にしか関心がない」と批判している。

モリッシーはまた、報道機関についても「扇動的で、昔ながらの忌々しい無意味な二党制を脅かす新党に対して不公平なコメントをしている」と批判している。

「どうかフォー・ブリテン党にチャンスを与えてくれ」とモリッシーは再び綴っている。「彼らは現代のウェストミンスター・システムに固執する者たちの自己破壊を止めてくれるはずだ。フォー・ブリテン党は決して屈することのない英国民を体現しているんだ。労働党や保守党はどちらも、国民を裏切って究極の忘却の彼方へと追いやったんだ」

「これは僕の最後の政治的な一打になる」とモリッシーは続けている。「誰1人として怒らせるつもりはないよ! けど、今こそ闘うべき時なんだ。労働党も保守党も背水の陣だ。あなたに変える力はあるかい?」

モリッシーによるブログ記事の全文はこちらから。

https://www.morrisseycentral.com/messagesfrommorrissey/i-ve-been-dreaming-of-a-time-when-the-english-are-sick-to-death-of-labour-and-tories

モリッシーは昨年、ドナルド・トランプ大統領や性的虐待の告発を受けたオスカー俳優のケヴィン・スペイシーについての自身の物議を醸した発言について釈明している。モリッシーは当該の発言について、誤って報道されたと主張していたものの、インタヴューを掲載したドイツの『シュピーゲル』誌はその後、インタヴュー音源を公開している。モリッシーは文脈から取り出されて発言が伝えられたと主張しており、「小児性愛やレイプに共感することはない」と主張している。

モリッシーは昨年、最新作『ロウ・イン・ハイ・スクール』をリリースしている。

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