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チャーチズは、EU離脱やスコットランド独立の運動において、人々を促す手段として人々の恐怖が利用されたと指摘している。

スコットランド出身のトリオであるチャーチズは以前、スコットランドの独立の是非を問う国民投票が行われた際には、それぞれの「個人的な意見」で投票したと述べている。

今回、チャーチズは新たなインタヴューの中でその国民投票やイギリスのEU離脱について言及し、今の世界には「他者と繋がったり共感したりする能力」が欠けているとして、そのような状況を生んだ要因について次のように指摘している。

「こういう状況って、結局は傷ついた場所から生まれるんだと思う。人々が他人に対して嫌で不快に感じるようなやり方で接しているのだとしたら、それは傷ついた場所から生まれた状況なの。でも、そういうのっていつ終わるの? このスパイラルはいつ終わるわけ? 時々、そうやって気分が沈むことがあるわ」とローレン・メイベリーは『フェイダー』誌に語っている。

「僕が思うに、それは恐れのある場所から生まれるものでもあると思うんだ」とイアン・クックは続けている。「壁を建設するっていう考えだったり、例えば、他のヨーロッパ地域から僕らを隔離したり疎外させるっていう考えだったりね。『この人たちのことは知らないし、彼らが何を求めてるのか分からないから信用できない』とか、そういう考え方も離脱への機運を煽っていると思うんだ」

「玉ねぎみたいな感じよ。悲しみが何層にも重なっているの」とローレン・メイベリーは語っている。「ほとんどが特権を持った場所にいる人たちのせいでね。みなさんを助けますって言いながら助けようとしない政治家たちのことよ」

「そういう人たちは、自分たちを好いてくれる人のことしか助けないの。彼らは高い税金を支払ってくれる人たちだったり、ビジネスや企業のことは助けてくれるわ。怖がっていたり、困っている人たちのことは助けてくれないのよ」

「人生がつまらないと感じていている時に、それは他人のせいだって言ってくるような人がいる場所。そういう場所では誰しもが悲しみや恐怖を抱えているから、それが蔓延して悪化してしまうの。それで、助けてくれたことなんかないのに、助けてあげるよって言ってくるのよ。恐れている人々の恐怖を餌食にして、自分たちをヨーロッパから引きずり出したの。結局は、彼らがそういう人たちを助けてくれることなんてないのよ」

マーティン・ドハーティは、同じような手法がスコットランドの独立の是非を問う国民投票にも当てはまるとして、次のように語っている。「スコットランド独立への反対を煽る動きも、もしもスコットランドがEUから抜けてしまったらっていう人々の恐怖を餌食にしていたんだよ(国民投票当時、イギリスのEU離脱は決定していなかった)。それなのに、そのひと月後には『ああ、ところで、あの政策を見てくれよ……僕らはどちらにせよEUを離脱するよ』ってなるんだ」

一方、同じインタヴューの中でローレン・メイベリーはテリーザ・メイ英首相が女性の待遇の改善に十分寄与しないかもしれないと指摘している。

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