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ノエル・ギャラガーが、現在問題となっているシリアからの難民危機に対して、国際連合が措置を講じるべきだと呼びかけている。

小さな子供がいる家族を含む数万人におよぶ人々が、戦争で荒廃したシリアを離れて行き場を失い、難民としてヨーロッパに押し寄せようとしている現状に対して、イギリス政府は当初、これ以上難民を受け入れることはできないと発表したが、この発言を撤回して、今後5年間で2万人の難民を受け入れる用意があると再発表した。

昨夜、ロンドンで開催されたAIM授賞式において、ノエル・ギャラガーは、『NME』のインタヴューで今回の難民危機に対するイギリス政府の対応について訊かれ、デヴィッド・キャメロン首相の決定に関しては、受け入れる数こそ比較的少なかったものの、特に反論はないと語っている。しかし、彼の非難の矛先は、国連とロシアのリーダーであるウラジミール・プーチンへ向けられているようだ。

「驚くべきことに、国連が難民問題に対して無関心なことを誰も口にしないことだ」と、ノエル・ギャラガーは不満の意を示している。

「こうした(難民)問題のために動かなければ、一体、国連とは何のための団体なんだ? 参加国へシリア難民に対する世界の反応を問いかけることさえもしないとは実に情けない。このままいけば、この問題はヨーロッパを崩壊させるだろうと思うよ。そうなったら、利益を得るのはプーチンだけだ。奴はEU(欧州連合)を解散させて、ソビエト連邦を再建させたいのさ。これが今の世界情勢だ」

ノエル・ギャラガーがシリアの難民危機について語るのは今回が初めてだが、ミュージシャンの中では、これまでボブ・ゲルドフが4組の家族の受け入れを行っており、U2のボノは、難民危機について、これを解決しない限り「ヨーロッパが終わる」と発言している。

一方、先日発生したドイツでの右翼による難民への放火による攻撃への抗議運動を受けて、ドイツの今週末のシングルチャートでは、90年代に活躍したパンク・バンドの曲がトップを獲得している。

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