タイラー・ザ・クリエイターは、最大5年間、UKへの入国を禁止された最近の出来事について言及している。
先週、タイラー・ザ・クリエイターは、入国を阻まれたため、レディング&リーズ・フェスティバルへの出演を含むUKツアーをキャンセルしている。
『ガーディアン』紙の取材に対し、タイラー・ザ・クリエイターは、UKに到着して税関で起こったことについて説明し、入国審査官に「テロリストのように扱われた」と話している。
「月曜日はこれまででサイアクな日の一つだったね」とタイラー・ザ・クリエイターは語っている。「留置所に入れられて、まるで犯罪者みたいな気分だったよ。それで、いくつかの曲のリリックを見せられて……文字通り、5行ほどのリリックが書かれた紙だったよ……30分後に男がやってきて、書類をくれて言うんだ。『OK、君の入国は許可されなかった』ってね。書類には、入国できない旨が書いてあって、俺が同性愛嫌悪やテロリスト的行為、他にもそうした事柄を助長しているって書かれてさ。まず第一に、これが本当のことだとは思えなかったし、次に7週間前にもここに来てたんだぜ、って感じだったね」
タイラー・ザ・クリエイターは続けてUK政府を「言いなりでしかない」としている。「みんな、言いなりなんだよ。他の国がやってることの言いなりでしかないんだよ。今回、俺はテロリストのように扱われてさ。本当に滅入るよね。だって、俺は同性愛嫌悪なんかじゃないし、それは最初から言ってることだよ。女性嫌悪にしたって、本当にムカつくね。それにしたって、俺がすげえ若い時、まだ誰も俺の音楽なんか聴いてなかった頃のことを根拠にしてんだぜ」
「この件でうんざりするのは、入国を禁じた書類には別の人格の視点でこれらの曲が書かれているってちゃんと記されてることでさ。やつらは俺を勾留する理由となった曲について、何らかの調査を明らかに行っていたわけで。まさに論点はそこなんだよ。この曲は別の人格で書かれてるんだ。俺はこんなんじゃない。いろんなインタヴューや、俺の人格や、俺自身のことを見てくれよ。虫一匹だって殺せやしないよ」
タイラー・ザ・クリエイターは今回の決定によってどこかの国で他のアーティストの入国禁止に繋がる恐れについて表明している。
「今後の5年、音楽を作る人たちはどうなるんだよ? 彼らも入国を禁止されるのか? なんで作家は入国禁止にならないんだ? レイプされた人や、危害を加えられた人や、殺された人や、洗脳された人について描いたミステリーを書いた作家は、なんで入国を禁止されないんだ? イギリスの一部ではネオナチの集会だった行われてるよな。なのに、俺はでたらめを歌った曲のせいで入国を禁止されるんだ。本当に憎悪を助長する、かぎ十字を掲げてデモを行うくそったれどももいるのにな」
「他の人たちにとっても入国禁止の可能性が開いてしまったよね。それで、やつらはビデオ・ゲームを理由にし、映画を理由にし、僕らはそんな繊細な世界で暮らしていくことになるんだ。まるで、世界がすべてに怯えてるようだよな。みんな、あらゆることに敏感すぎるように感じるよ。もし、なにか嫌いなものがあったとして、そうだな、『なんてこった。わたしは黄色という色が嫌いなんだ。あらゆる国から黄色を排除しろ。嘆願書にサインしろ。二度とその色を目にしないのを確認するためにハッシュタグを始めよう。だって、嫌いだから。理解できないから』って感じだよね」
一方、フォールズは今回のタイラー・ザ・クリエイターの入国禁止について「愚か」としていて、フロントマンのヤニス・フィリッパケスはこの方針について政府を激しく非難している。
「言論の自由を脅かすとは思わないけど」とヤニスは語っている。「政府レベルの官僚がどれだけ愚かかは示してるよね。理由となったリリックは6年も前に書かれたもので、自由にUKに来られる他のラッパーのリリックと較べても攻撃的ってわけじゃないしね。だから、あんまり深刻には捉えてないよ。ああいうレベルで行われる決定がいかにバカげたものかを白日の下にしたってことだよね。彼も戻ってこれると思うし。どうでもいいよね」
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