タワー・オブ・パワーの元ヴォーカリストであるリック・スティーヴンスが亡くなった。享年77歳だった。
報道によれば、リック・スティーヴンスは短期間の癌との闘いの末、亡くなったという。
リック・スティーヴンスはタワー・オブ・パワーのキャリアの初期と言える1969年に加入し、“Sparkling in the Sand”や“You’re Still a Young Man”といった楽曲でリーオ・ヴォーカルをとったが、バンドの出世作となった『タワー・オブ・パワー』のリリース前にバンドを袂を分かつことになった。
その後、ドラッグ中毒となったリック・スティーヴンスは1976年に3人を殺害した一級殺人で逮捕され、36年間服役することになった。2012年に仮釈放されると、リック・スティーヴンス&ラヴ・パワーを結成し、定期的にカリフォルニア州北部でライヴを行い、2013年1月には脱退後初めてタワー・オブ・パワーのメンバーと同席し、“You’re Still a Young Man”を歌ったという。
バンドのリーダーであるエミリオ・カスティーヨはフェイスブックで次のように追悼の意を表している。
https://www.facebook.com/OfficialTowerOfPowerBand/photos/a.289841767795297.64685.281727431940064/1375552245890905/
全文訳は以下の通り。
「リック・スティーヴンスは本日、彼が心より愛した神とともにいるために天国へと旅立ちました。リックはものすごくソウルフルなシンガーであり、エンタテイナーでした。人を惹きつける人柄と強い信仰心を持っており、接してきたすべての人々とそれらを分かち合っていました。彼は私たちの最初の2枚の音源で歌っており、彼が歌った”Sparkling In The Sand”と”You’re Still A Young Man”は、私たちのキャリアを始動させることになった不朽の名曲です。バンドを去った後、彼は約37年の懲役刑が科せられることになることもしました。しかし、神にはリックのための他の計画があったのです。リックが出所した時に彼と話したことを覚えています。私は彼の『刑務所での救済』という体験について懐疑的でした。彼の犯した過ちを人々が行わないよう手助けするために、神に与えられた素晴らしい機会を生かすことを真に望んでいることを彼に伝えました。彼は責任以上のことをやり遂げ、信仰と贖罪のメッセージを多くの人々に伝えました。彼が出所し、私たちと共に初めて座った瞬間は、私たちにとって『一生に一度の』感動的な経験でした。私たちは彼のことを愛していましたし、今後惜しむことになるでしょう。いつの日か天国で彼と会い、一緒にずっと神を崇拝し、賛美することになると信じています。リックは今、かの場所にいて、それを楽しんでいるはずです」
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