Andy Hughes/NME

Photo: Andy Hughes/NME

モリッシーが最新のインタヴューでUKとUS両方の政治についてオープンに語っている。

9月に小説としては処女作となる『List Of The Lost』を刊行するモリッシーだが、先日もバラク・オバマ米大統領について「中身は白人」と発言して、大々的に報道されることになった。今回はアメリカの政治ニュースサイト『ザ・デイリー・ビースト』のインタヴューで、非難の矛先をデーヴィッド・キャメロン英首相にも向けている。

「先日のイギリス総選挙の結果が出た時、国中が無力感の暗雲に覆われてしまったんだ……問題は、なぜ我々イギリス国民は、いつまでたってもエリート主義の政治体制から抜け出すことができないかということだよ。これだから、国民は幸せになれないんだ」

「もし、キャメロン英首相が明日、イギリスの政治から身を引いたら、来週には誰もが彼のことを忘れてしまうだろう。驚くべきことに、それだけ民衆にとって意味をなさない首相が国を治めているっていうことだよ」

また、モリッシーは、バラク・オバマ米大統領に対する批判をさらに拡大させている。「彼のやっていることといえば、アメリカの黒人社会に対して自国の公安警察機構を尊重しろと脅しているだけだ」

「いわゆる公安警察機構とは、たいていのアメリカの黒人にとっては、クー・クラックス・クラン(KKK)のような存在じゃないか。そんなもの尊重なんてできるわけないだろう。全米中で黒人男性が殺されているのは、オバマ政権終焉へのメッセージのように自分には思えるよ。彼の政治はまったく無意味なものだったこと、そして人種間の格差はこれまでより一層拡大してしまったことを伝えているように感じる」とモリッシーは続けている。

「オバマ米大統領は、このことがわかってないんだ。もし彼の娘が白人警官に撃たれたら、その警官を彼が無罪放免にするとは考えられないだろう」

「結局、オバマ米大統領は、アフリカ系アメリカ人のことをちゃんと理解していないってことだよ。彼自身、黒人にしては、限りなく軟弱で白人に近い存在なんだ。彼がもっと強烈に黒人らしい態度だったら、果たして大統領になれていたかどうかは疑問だね」

モリッシーはまた、このインタヴューで、次期大統領の共和党候補に名乗りを上げたドナルド・トランプへの批判も展開している(「彼の名前を見れば明らかだ。絶対アメリカ大統領にはなれないよ」)一方、民主党のヒラリー・クリントンをサポートする姿勢(「『彼女がアメリカの明るい未来を築く新世代の大統領だ』と言いたいし、それを期待している……マーガレット・サッチャーが、女性で最初の英国首相になったときは、最低だったけどね」)を表明している。

一方、モリッシーは、自身の小説としての処女作『List Of The Lost』が9月24日に刊行されることが明らかになり、表紙の画像も公開されている。

本作の発売日と表紙画像についてのニュースは8月26日にファンサイトである「トゥルー・トゥ・ユー」に掲載された。『List Of The Lost』は、UK、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカでペーパーバック版のみが発売される。

以前からモリッシーは小説に取りかかっていることを語っており、2014年1月に次のようにコメントしていた。「小説に関しては半分くらいのところまで書いていて、希望を持ってるんだ。現実として、ラジオ局は僕の曲をかけてくれないし、多くの人は音楽産業を信頼していないし、一般的な言われてることとして―実際正しいと思うけど―チャートの1位はメジャー・レーベルによって“買われている”わけでさ。ポップ・ミュージックやロック・ミュージックに情熱など残されていないんだよ。テレビや雑誌でいつも見ている顔が人気だなんてみんなが信じてるとはまったく思ってないんだ」

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