レディオヘッドのドラマーであるフィル・セルウェイは公演のキャンセルを求める声があったものの、イスラエル公演をやったバンドの決断を擁護している。
バンドは現地時間7月19日に行ったテルアビブの公演でここ10年で最も長いライヴを行っている。コンサートに先立って人権侵害をめぐってのイスラエルの文化的ボイコットに参加することを拒否したため、レディオヘッドは批判を受けている。
レディオヘッドはこの公演のボイコットを求める多数の要求に見舞われており、ロジャー・ウォーターズやサーストン・ムーア、ヤング・ファーザーズといったミュージシャンはアーティスツ・フォー・パレスチナを通してその決定に「再考を促す」公開書簡に署名していた。
シンガーのトム・ヨークは先日「弾圧する側に立つのか、弾圧されている側に立つのか」を決めるよう促すケン・ローチからの要求に対して自身の考えを表明している。
先週、フィル・セルウェイは『NME』に対してイスラエル公演が特別に長いセットリストになったことについて次のように説明している。「しばらくの間、最後のショウになるからだと思うよ。いわばツアーの最後のパーティーみたいなもんだったんだよ。セットリストを見てて、『あれをもう1回やりたいな、あれも、これも』ってね。それで、あそこまで長くなってしまったんだよ」
イスラエルを公演をやったことで、一線を超えることになったかどうかについてはフィル・セルウェイは次のように答えている。「正直、分からないよ。それはあそこでライヴをやる決断をすることになった根本的なものではなかったわけでね。僕らは自分の言ったことを守ったし、正しい判断をしたと思ってるよ」
先日、フィル・セルウェイは新たなソロ・アルバムをリリースすることを発表している。
アルバム『レット・ミー・ゴー』はベラ・ユニオンを通して、フィジカルでは10月27日にリリースされる予定となっている。アルバムはオーストリア出身のヘルガ・シュナイダーの回想録『黙って行かせて』に基づく、同名の映画のサウンドトラックとなっている。映画の中で、ヘルガ・シュナイダーは彼女の母親であるトラウディを訪ね、彼女がホロコーストの際に強制収容所の看守であったことを知ることになる。
映画は9月15日に公開され、同日アルバムのデジタル版もリリースされる。
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