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女性ジャーナリストのデニース・ディー・バーンズは、ドクター・ドレーに1991年に受けたとされる暴行について、ドクター・ドレーが公の場で行った、過去の女性への暴力行為に対する謝罪を受け入れている。

1991年1月にハリウッドで開催されたあるレコード発表のパーティーで、デニース・ディー・バーンズは、彼女が以前のインタヴューでN.W.A.を否定的に描写したことに腹を立てたドクター・ドレーに、暴力を振るわれたと報告されている。

ドクター・ドレーの女性に対する家庭内暴力を告発する声は長年続いているが、最近 N.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』を発表し、再び大きな注目を集めていた。

ドクター・ドレーは、今回『ニューヨーク・タイムズ』紙にて彼の暴力の犠牲となった女性に対して、謝罪の意を述べている。「今まで私が傷つけてきた女性に対して謝罪します。私はとても後悔していますし、関わったすべての人の人生を永遠に変えてしまいました」

ドクター・ドレーの元恋人であるミッシェルは、この彼の謝罪を”誠意がこもっていない”と非難する一方で、デニース・ディー・バーンズは「彼の謝罪の理由なんて関係ないわ。大切なのは、彼が謝罪したという事実よ」と述べている。

デニース・ディー・バーンズは、「Gawker」の記事に「人々の心配はよくわかります。今では利害関係が大きく、金がものを言います。もしかしたらこの謝罪は『ストレイト・アウタ・コンプトン』を制作したユニバーサル・ピクチャーズのプロモーションのためかもしれない。とにかく、この映画は、劇場公開から2週目で1億ドルを記録しています。アップルも、ロゴの 「Beats by Dre」から「S」を取ると、ドクター・ドレーが謝罪をした女性たちに対する暴力をイメージさせることを無視できなくなり、その被害を食い止めようと考えているのかもしれません。ドクター・ドレーは本当に後悔しているのか、それとも面目を保とうとしているのでしょうか?」

また彼女は、「私にとっては、これらの質問への答えより、ドクター・ドレーが一歩前進し、最終的に自分の過去の行動に責任があることを認め、社会的責任を果たしたことの意味の方が大きいのです」と述べている。

このコメントは、R&BのシンガーであるミッシェルがBBCのラジオ「Radio 5 Live」で、彼の謝罪はスタンドプレーにすぎないとコメントしたことを受けている。

ラジオ内でミッシェルは、「心からの謝罪とは思えないわ。私は、公の場での謝罪を頼んだ覚えはないし、もし彼が本当にそう思うのなら個人的に謝るべきだわ。私たちを一まとめにするなんて、それこそ私たちが何でもないような扱いよ。心の底からの謝罪には思えないし、私たちを個人として扱うべきだわ」と語っている。

さらに彼女は、「彼の映画が公開されるちょうど今なら、良い宣伝になるんじゃないかしら」と付け足した。

『ニューヨーク・タイムズ』紙の中で、ドクター・ドレーは「25年前、俺は若くて呑んだくれていて、自分の人生について現実的な考えを持つことがまったくできなかった。しかし、どんなことも自分がしたことの言い訳にはならないと思っている」と述べている。

「結婚をしてからもう19年も経つし、俺は、家族のために毎日より良い人間になるために助言を求めながら努力をしているんだ。以前のような人間には決して戻らないよう毎日できる限りのことをしている」

『ストレイト・アウタ・コンプトン』では一連の家庭内暴力が描かれていないことで批判されているが、脚本の初期ドラフト版には、ドクター・ドレーがデニース・ディー・バーンズに暴力を振るった場面があったことが分かっている。

以前、映画監督のゲイリー・グレイは、この箇所が省略されたことについてはこう説明している。「映画を作るにあたっては、いろいろなものを追加したり省略したりできる。アイス・キューブはいつも『5種類の異なったN.W.A.の伝記映画が作れる』と語っていた。俺たちは、本当に自分たちが作りたかった作品を作ったんだ」

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