ボブ・ディランは週末についにノーベル文学賞受賞記念講演を行っている。
ボブ・ディランは今年4月にスウェーデンを訪れた際にノーベル文学賞を受け取っている。しかし、賞金の約1億円を受け取るために必要な記念講演は行っていなかった。現地時間6月4日、30分の音声によるスピーチを提供し、自身の作品への文学的・音楽的影響について語っている。
そのなかでも亡くなる直前に会ったバディ・ホリーを重要な音楽的影響として挙げ、一方で文学作品の『白鯨』、『西部戦線異状なし』、『オデュッセイア』をインスピレーションを受けたものとして語っている。
最後にボブ・ディランは次のように述べている。「僕らの曲は現世で生き続けています。しかし、曲とは文学とは異なるものです。曲は歌われるためのもので、読まれるためのものではありません。シェイクスピアの戯曲の言葉はステージで演じられるためのものです。それと同じように曲の中の詞も歌われるためのものであって、ページの上で読まれるものじゃないのです。そして、みなさんのうちの何人かが意図された形でこうした詞を聴く機会があったならと思います。コンサートでも、レコードでも、しかし、人々は曲を聴いてきたのです。もう一度、(『オデュッセイア』の)ホメーロスに立ち返りましょう。彼は言っています。『Sing in me, oh Muse, and through me tell the story(私の中で歌って下さい。おお、女神よ、そして私を通して物語を語って下さい)』」
ボブ・ディランのスピーチはこちらから。
ボブ・ディランは昨年10月のノーベル文学賞受賞が発表された際、2週間にわたって賞を受け取るかどうかについて沈黙を保った後、賞を受け取ることを発表している。しかし、授賞式には出席せず、代わりにパティ・スミスがパフォーマンスを行っている。
ボブ・ディランは6月〜7月にかけて北米ツアーを行うことが発表されている。
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