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アイアン・メイデンは自身の名曲“Hallowed Be Thy Name”をめぐって訴訟に巻き込まれている。

1982年発表のアルバム『魔力の刻印(The Number Of The Beast)』に収録されている同曲だが、1993年にはライヴ・バージョンが全英トップの10ヒットとなっている。セットリストFMによれば、“Hallowed Be Thy Name”はアイアン・メイデンの全楽曲の中でもこれまでで3番目に多くライヴで演奏されてきている曲だという。しかし、ベーシストのスティーヴ・ハリスによって書かれたこの曲は昨年8月以降、ライヴでは演奏されていない。

「メタル・インジェクション」の報道によれば、これは“Hallowed Be Thy Name”で引用されている楽曲“Life’s Shadow”の作者をめぐって訴訟が起きているためだという。

バンドは声明で次のように述べている。「今回の係争は元々1970年代に書かれ、作者としてロバート・バートンとブライアン・インガムがクレジットされているベケットによる楽曲“Life’s Shadow”に関するものです。スティーヴ・ハリスはベケットのファンで、1982年発表の『魔力の刻印』に収録されているアイアン・メイデンの楽曲“Hallowed Be Thy Name”で、“Life’s Shadow”から歌詞を引用しています」

声明は次のように続けられている。「スティーヴの意見としては、この件については随分前にロバート・バートンとの合意で解決したものでした。しかし、今回、二人の作曲者の間で“Life’s Shadow”の各々の取り分において論争があるようなのです。その上、行動を起こしたバリー・マッケイなる人物は今回、“Life’s Shadow”で得たロバート・バートンの利益について自身に出版権があると主張しています。現在のところ、出版契約や約40年前のバートン氏の楽曲の利益に対する一切の証拠を見せることなく、そう主張しているのです」

「マッケイ氏は2017年3月29日にブライアン・インガムと出版契約を結んだと述べています。その2日後に申し立てを提出しています。対してバートン氏は“Life’s Shadow”の歌詞の作者は自分だと主張しており、先日も次のように述べています。『私が“Life’s Shadow”の歌詞を書いたんだ。アイアン・メイデンがこの件についてどう対処してきて、どう今も対処しているかということについては満足してるよ』マッケイ氏によって出された証拠は非常につぶさに精査されることになるでしょうし、今後は弁護側の主張も提出されるでしょう」

一方、アイアン・メイデンのスティーヴ・ハリスは先日、ロック・ミュージックの現状と今日の若いバンドの機会損失について懸念を表明している。

1980年代は「より可能性」が開かれていたことに言及した上で、スティーヴ・ハリスは、最近ではバンドが認知されるのが非常に難しくなってきているとしている。

「すごく、すごくタフだよね。これまででも一番タフだと思ってるんだ」とスティーヴ・ハリスは語っている。「今はたくさんのバンドがいるけど、そのための露出先というのはそんなにないだろ。バンドで生計を立てるのがこれまででも一番難しくなってるよね。だから、いろんな意味でそうしたバンドに申し訳ないと思ってしまうんだよね」

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