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前衛的な音楽スタイルを持つスロバキアのバンド、ライバッハが、8月19日に北朝鮮の首都、平壌でライヴを行い、欧米のバンドとしては初めてライヴを行ったアーティストとなっている。

正式国名を朝鮮民主主義人民共和国とする北朝鮮では、国外からの影響を憂慮して、国民に対してあらゆる外国楽曲の視聴および所有を禁止する命令が出されている。

会場は1500人を収容できるポンファ・アーツ・シアターで、同バンドは、朝鮮民謡やミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」のカヴァー曲などを45分間に亘って演奏した。

その映像は以下で観ることができる。

報道によると、観客には地域住民、外交官、観光客、政治家がいたという。今回の文化交流を仲介した、北京を拠点とする高麗ツアーズのサイモン・コッカレルは、AFP通信社に観客の反応について次のように語っている。「みんなとても楽しんでいたようです。不信感や混乱で顔をしかめる観客はいませんでしたよ」

サイモン・コッカレルは、こう続けている。「観客は全員、最後まで席に座っていました。一緒に手拍子をしたり歌ったりすることはありませんでしたが、この国でのコンサートはこれが普通なんです」

「観客のほとんどは、ライヴがどんなものかまったく分からなかったと思いますが、全体的に好評だったようです」

平壌の国営通信社はパフォーマンスについて、次のようにつづっている。「出演者たちは、独特で深みのある歌声と優れた演奏で芸術性の高さを披露していた」

ライバッハは、1980年に旧ユーゴスラビアのトルボヴリェで結成された。彼らは政治的で国粋主義的なイメージを利用することで知られているが、それをパロディとして見る人と、美化したものだとして見る人がいるようだ。

北朝鮮は、今年7月に国内で禁止している楽曲を見つけ出すために、各家庭の戸別調査を行っていると伝えられている。

韓国を拠点とした広報活動を行っている『デイリーNK』のオンライン・ニュースが伝えたところによると、北朝鮮の最高指導者である金正恩より、人民班の住民組織(町組)に、担当地域内の家庭ごとに外国曲の所持調査を行うよう発令されたとのことだ。

朝鮮労働党の宣伝動員部は、禁止曲のリストをさらに増やしているという。

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