Ed Miles/NME

Photo: Ed Miles/NME

デイヴ・グロールは、音楽ドキュメンタリー・シリーズ「ソニック・ハイウェイズ」の成功を受けて、テレビや映画での仕事の依頼が殺到していることを明かしている。

最新のインタヴューでフー・ファイターズのフロントマンであるデイヴ・グロールは、ドキュメンタリーの作り方も知らず、単純に直感に従っただけにもかかわらず、監督の仕事が舞い込んでいることを明かしている。

「ナレーションでの出演からハイネケンのコマーシャルまで、いろんなことをやってくれっていう依頼が来始めてるんだよ」とハリウッドの報道サイト「デッドライン」に語っている。同サイトは、アメリカのテレビの祭典、エミー賞に4部門で「ソニック・ハイウェイ」がノミネートされたのを受けて、インタヴューを行っている。

デイヴ・グロールが脚本・監督・制作・出演している「ソニック・ハイウェイ」は、フー・ファイターズの最新作と同名の番組で、元々2014年10月にHBOにて初公開された。このドキュメンタリーは、フー・ファイターズが通算8作目となるアルバムをアメリカ中の8都市でレコーディングし、そこに同行しながらそれぞれの街の音楽的な物語を語っていくというものだった。

エミー賞へのノミネートについてデイヴ・グロールは続けている。「エミー賞にノミネートされた時は『オー・マイ・ゴッド!』と叫んだよ。本当にやり方を知らなかったわけだからね。テレビの世界や監督という意味では俺は異邦人なんだよ。プロジェクトをやってる時は楽しかったけどね。でも、正直、俺はドラマーなんだ。そっちは居心地の悪い場所なんだよ」

「達成感はあるよ。高校も卒業できず、音楽の演奏の仕方も習ったことがないからね。俺はいつも直感に従ってるだけなんだ」

「番組の作り方だって勉強したことなどない。バーで座って酔っぱらいながら、25年以上に亘って話をしてきただけだ。番組を作るのは曲を書くのと同じじゃないかって思ってるんだ。イントロで誰かを描くよね、そしたらそれにフックをつけるんだ。ヴァースを与えて、最初のコーラスへと持っていく。ブリッジにも辿り着かなきゃいけない。フィナーレに持っていくまで、そこでとどめておくんだ。これって音楽的にやってることで、それをテレビの番組制作にも当てはめてみたんだよ」

デイヴ・グロールは先日、「ソニック・ハイウェイズ」の第2弾についてUKで行う可能性も含めながら触れている。

「このプロジェクトのアイデアやコンセプトが素晴らしいのはどこでだってできることなんだよね。だって、どの都市だってある程度の音楽的な歴史はあるわけでさ。俺は知らないけどね。世界中のすべての場所のなかでも、イギリスとUKなんていうのは打ってつけだよね。それこそ、たくさんの歴史があるわけでさ」

一方、8月16日にコロラドでライヴを行ったフー・ファイターズだが、デイヴ・グロールはライヴ中に泣いているファンに注目し、曲の残りをそのいい歳して泣いている男に捧げることにしたという。

デイヴ・グロールはアンソニーという名前のその観客をステージに上げて、さらにこう語っている。「お前の顔の目の前でこれからあの歌を歌うから、一対一だよ。刑務所スタイルだ。一対一なんだよ。俺とお前だけだ。マジで泣いてほしいんだ。一緒に歌ってくれ。いい大人なのに泣いているお前のために俺はこれから歌うよ。ここに来てくれ。お前は酔っ払って、感情的にめちゃめちゃになってるんだ」

アンソニーはその後、母親を埋葬してから戻ってきたために泣いてしまったことが明かされている。

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