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ポール・ウェラーは来たる新作『ア・カインド・レヴォリューション』が持つ政治的な意味合いについて語るなかで、「俺たちを暗闇から救い出してくれる政党など存在しない」と語っている。

ポール・ウェラーは、現地時間3月31日にロイヤル・アルバート・ホールで行われた「ティーンエイジ・キャンサー・トラスト」のライヴの出演前に『NME』の取材に応じている。ポール・ウェラーは『NME』に通算13作目『ア・カインド・レヴォリューション』のサウンドについて前作の『サターンズ・パターン』を踏襲したものになると明かしたほか、数曲はイギリスのEU離脱やトランプ政権の誕生、右翼勢力の勃興といった昨今の政治的状況を反映していることを明らかにしている。

「いかに人間性にはたらきかけるか、いかに我々全員にはたらきかけるかっていう観点で曲を書いたんだ」とポール・ウェラーは『NME』に語っている。「もし世界がまったく変わってしまうとしたら、そして、その変化が必要不可欠であるなら、それはそこで暮らす人々から起こるべきなんだ。だから、アルバムのタイトルを『ア・カインド・レヴォリューション』にしたわけでさ。変化は愛や慈悲、人々同士の結束を通じてのものじゃなきゃならないんだ。多くの人々を撃ち殺して、別のタイプの指導者を誕生させる革命なんて反対だからね」

「そんなことが実現するかどうかは俺にも分からないよ。でも、きっとそうじゃなきゃいけないわけでね。アルバムはそうしたことに触れたものになってると思うよ」

ポール・ウェラーは次のように続けている。「その答えが必ずしも政治じゃなくてもいいと思うんだ。俺たち人間の中にあればね。それこそが政治よりもはるかに大きな問題だね。俺たちを暗闇から救い出してくれる政党なんか存在しない。人民の中から生まれなければいけないんだよ。でも、そんなの誰が予想できる? 俺たちに出来るのは、最大限変化に気を付けるよう努力して、最大限に素晴らしい人間であろうとするってことだけなんだ」

ニュー・アルバムが概して「政治的な」アルバムであるかと訊かれると、ポール・ウェラーは次のように返答している。「いや、まったくもってそうじゃないんだ。人道主義的なアルバムだね」

ポール・ウェラーは数人のスペシャル・ゲストがアルバムに参加していることも発表しており、『NME』に次のように語っている。「ボーイ・ジョージが歌ってる曲が1曲あるし、ザ・ストライプスのジョシュ・マクローリーが何曲かでリード・ギターを弾いてて、俺のバンドでもやってるんだ。いろんな楽器を担当してるよ」

ポール・ウェラーの新作『ア・カインド・レヴォリューション』は5月12日にリリースされる。

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