ベックは来たるニュー・アルバムをこの春にリリースすることが報じられている。
“Wow”、“Dreams”といったシングル、そしてサッカーゲーム『FIFA 17』のサウンドトラックに提供した“Up All Night”といった新曲を公開してきたベックだが、グラミー賞を受賞した『モーニング・フェイズ』に続く通算10作目となる新作はファンによって待ち望まれていた。
元々は2015年夏に予定されていた新作だが、2016年11月のリリースに延期されたものの、それも実現するには至っていない。
今回、『ニューヨーク・タイムズ』紙が発行している雑誌『T』に掲載された最新インタヴューでアルバムがこの春にリリースされることが明らかになっている。
アルバムには10曲が収録される予定で、ベックは新作について次のように語っている。「シンプルで、勢いがあって、刺激的で、魂が震える、そんな感じなんだ。すごく大変だったけどね。新作ではそうしたところに焦点を当てたんだよ。本当に失敗しやすいものなんだけどね。いかにもなものになったり、陳腐なものになってしまったりさ。素晴らしい一節って陳腐な言葉と真実の間にあるんだよ。そして、そういう素晴らしい一節っていうのは大きな動揺と、真の意味での純粋な喜びをもたらしてくれるんだ」
彼はこうも語っている。「ダサくて、うんざりするのは簡単だよ。カルチャーにおいても悲惨なものっていっぱいあるわけでね。でも、真の幸せを生み出してくれるものは僅かしかない。まさにコメディみたいだよね。コメディって、あることでしか人を笑わせられないっていう意味では難しいものなわけでね。これって自分の中の子供の部分だと思うんだ。カルチャーはいろんな理由で、そうした子供の部分を邪魔したり、壊したりするからね。もしくはカルチャーを知らずに大人にになるとかね。子供で見かけるよ。ある年齢で自分の中の無邪気な個性を失くしてしまうと、感情的に脆くなる以上に脆くなってしまうんだ。大変なことを経験した時とかにね。そうした無邪気な部分っていうのは利口でも、洗練されてもいない部分だけど、最も楽しいものなんだよ」
新作については、以前にベックが2015年にハイド・パークでのブリティッシュ・サマー・タイム・フェスティバルで、ザ・ストロークスの前に演奏したことを受けて、彼らから影響を受けたものであることを明らかにしている。
「ある夏の夜だったんだけど、観客がみんな手を挙げてたんだ」と彼は語っている。「祝祭的な空気をみんなで共有している感じでね。ああいうものをスタジオに持ち込みたかったんだ。ああいうエネルギーであり、歓喜だよね。そうしたものがちょっと目を覚まさせてくれたんだ」
このアルバムではすごく自由な感じがあるんだ。いろんなことを解決して、物事を試す時間があったんだよね。一つの方向で突き詰めてみて、その後、別の方向を突き詰めてみたんだよ。いくつか別のアイディアも出てきて、それが面白くてね。それで別の方向性にも行くことができたんだよ」
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